内容説明
中学生、高校生、文系でもわかる!知れば知るほどおもしろい!素粒子の世界と宇宙誕生のひみつ。世紀の大発見!人類史上もっとも巨大な実験装置・加速器がとらえたヒッグス粒子の謎に迫る。
目次
1章 私たちは何からできている?―もっともミクロな素粒子の世界(身近な電気の正体は素粒子だった!;世界は「粒」からできている!? ほか)
2章 ヒッグス粒子発見の何がすごいの?―神の粒子は存在していた!(予想から50年かけて見つかったわけ;重さと質量ってどう違うの? ほか)
3章 見えないものをどうやって探るの?―人類史上もっとも巨大な実験装置・加速器がすごい!(小さな世界を見る装置はとにかくでかい!;加速器は過去の宇宙へさかのぼるタイムマシン ほか)
4章 宇宙はどこまでわかっている?―宇宙のはじまりと未来のひみつ(なぜ小さな世界から宇宙がわかるの?;宇宙はどれくらい大きいの? ほか)
著者等紹介
藤本順平[フジモトジュンペイ]
1959年愛知県生まれ。高エネルギー加速器研究機構(KEK)素粒子原子核研究所研究機関講師。理学博士。専門は高エネルギー物理学。特に、LHC実験やILC実験での素粒子反応の確率を標準理論や超対称性理論を用いて計算している。最近は、KEKが進める出前授業プログラム「KEKキャラバン―お届けします、科学に夢中―」の講師としても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inami
33
★3.5 【再読】宇宙に興味を持ち始めた10年ほど前に本書を手にした。疑問だらけの宇宙(自分の宇宙に関する知識はほぼ0)、ゆえに宇宙に関する本はどんな本でも面白く読ませてもらった。本書はとにかくわかりやすい(理解できるかは別問題 笑)。原子の構造にはじまり、宇宙線のミューオンやニュートリノ、宇宙のなりたち等、特に素粒子については詳細に書かれている。本書は「ヒッグス粒子」が発見され大騒ぎしていた2012年の発行だが、欧州原子核研究機構(CERN )の加速器、見てみたいな・・2024/04/14
myc0
23
「やさしい」のだけど、やっぱり難しかった〜!!🤣宇宙ってとても大きなもの。でも、大きなものを知るために、分子、原子…それよりももっともっと小さな世界を解明してこそ、宇宙が理解できるっていう逆説な的な感じ、とても不思議。宇宙のことはまだまだ分からないことばかりだけど、国の境界を越えて各国が協力し合い、中でも日本人が技術面でも貢献してるってすごいなって思った。2018/01/31
やまはるか
18
磁石が鉄を引きつける力は光子によって伝えられるように、3つの力は素粒子によって伝えられるが、重力を伝える素粒子が存在するのかは分かっていない。宇宙が加速膨張を続けていることが分かったのは意外に遅く、2011年に発見者にノーベル賞が与えられている。加速膨張の原因はダークエネルギーが存在するからで、いつか膨張を止めて収縮するという我が宇宙像はいまようやく更新された。セルンの一周27キロの加速器でヒックス粒子が発見されたことは「小さい宇宙」の再現によって宇宙の誕生に迫ることだった。隅々まで優しい本だった。2024/05/08
Humbaba
11
いくら理論的にそれを示したとしても,実際のデータが揃うまではそれは真実にはならない.正しいことであっても,それが生きている間に証明されるという保証すら無い.それでも真実を求めて,今日も新しいことを調べ続けており,それによって分かる範囲は少しずつでも広がっている.2013/05/11
サトゥルヌスを喰らう吾輩
9
素粒子のことと、超ひも理論、超対称性大統一理論、ダークマター、ダークエネルギー、CERN(セルン)、ーーなどなど聞いたことがあるようなないような単語について少しわかったような気持ちになれる本でした。この本を読んでいる間にダークマターとダークエネルギーを統一してダークフルイドとして考えると宇宙の95%がわかるようになるというニュースを見ました。本では宇宙の物質のことは4%しかわかっていないという話だったので、すごさの片鱗だけでも感じることができて嬉しかったです。その他原子核の絵を描いてみるなどしました。2018/12/17