内容説明
大手外資系製薬会社の管理職として勤める五十嵐健は、順調にキャリアを積んでいたものの、自分の責任範囲の狭さや社内の意思決定の遅さに対してもどかしさを感じていた。そんな折に訪れた転職のオファー。「社員が誇りを持てる会社をつくりたい」―社長の熱い一言で、外資系製造業の人事本部長に転向。そこで彼が直面したのは、はかどらない人員削減策、意思表明できない社内風土、管理職たちの社長に対する愚痴の数々…。果たして彼は、数々の人事課題を解決し、事業を再生することができるのか?
目次
プロローグ
転機―自らのキャリアを構築する
入社1日目―社長からのインダクションプログラム
人員削減を実施する―再生に向けた第1歩
現状を知る―社員との対話、組合との職場懇談会
現状を知る―リーダーシップチームの同僚との意見交換
強固なチームを構築する
当社の“人気”を知る―苦戦する採用活動
人事戦略の素案を描く
チェンジエージェント(変革リーダー)を揃える〔ほか〕
著者等紹介
大村尚弘[オオムラヨシヒロ]
1986年に早稲田大学卒業後、日系大手物流企業に入社。米国駐在時代に人事のビジネスパートナーとしてのキャリアをスタートし、本社経営企画部課長をへて米系製造業に転職。その後、欧州系製造業日本法人およびアジアパシフィック人事部長を歴任。現在は、米系製造業日本法人の人事総務部門長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こうせいパパ
21
退職希望の社員への対応など、ところどころで参考になる部分もあった。しかし、誤字脱字が散見され、また内容もやや抽象的で感情移入が難しかった。外資系企業の人事向けの一冊か。2017/01/03
sayan
5
小説仕立ての企業建て直しストーリーは時に、説教が過ぎ、時にキーワードありきの展開で陳腐になりとバランスを欠くことが多いが本書は異なった。おそらく、筆者の実体験をベースに構築されているからではないか。例えば、第6章の現場リーダーとの会話や、経営会議できまったことを現場で「小馬鹿にする」役員の会話などリアリティがある。大企業よりな話ではあるが、中小企業でも生かせる部分は多々あるなと。「V時回復(三枝)」ほど重厚ではないが、人事に特化したストーリーとしてコンパクトにまとまっている。2017/09/14
読書家さん#ES0Ls5
1
著者の経験から外資系企業の立て直しを図るストーリー。人事系指標となるフレームワークが登場。
ちぇき
0
○戦略人事としてやるべきことが網羅的に把握できること ▲誤字あり…物語風で読みやすいが、制度設計の詳細や運用に落とす苦労については記述なく、外資系企業での経験が基になっているためそれ以外の企業人事としては説得力に欠ける部分があった…2017/07/26