内容説明
青野薬品の主力製品『セファドチン』がドイツの製薬会社から特許侵害で訴えられた。総額5千億円を超える賠償金…特許をつぶす先行文献(プライヤー・アート)を見つけるため単身欧州に飛んだ藤城誠を待ち受ける運命とは?元江戸川乱歩賞最終候補作家が日本と欧州を舞台に壮大なスケールで描くサスペンス・ミステリー。そして絶句する戦慄のどんでん返し!
著者等紹介
池上敏也[イケガミトシヤ]
1946年東京生まれ。東京大学薬学部卒業後、京都で製薬会社勤務。1980年弁理士試験合格、登録。1985年から3回江戸川乱歩賞最終候補。1993年、製薬会社退職、大阪で特許事務所を開業。20年間の事務所経営のあと、後輩に途を譲り、2013年より会長職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koba
101
★★☆☆☆2015/03/24
kmfm
33
私は、ブルーベリーが好きだ。よって図書館で借りる本を探していたとき、この装丁と題名にブルーベリーが使用されている本書に惹き付けられた。躊躇することなく借りた。読了して思った。これは著者池上氏のブルーベリー作戦にまんまとかかってしまったのだと。しかしもっと驚愕すべきことがあった。1年半程前に出た本だが、何とスピン(栞紐)が使用されていなかった。まさかこの1年半誰もこの作戦に引っかかることなく、最初に引っかかったのが自分だとは…………。登場人物の魅力、ハラハラの展開、まさかのどんでん返し、凄いよ、皆読んでね。2016/06/27
ren5000
29
特許を巡るミステリー。著者が特許事務所を営んでいるというのもあり、特許戦争の話はなかなかに興味深く楽しめました。前半は面白かったけど、ドイツでの話ちょっと尻すぼみでラストのどんでん返しも予定調和的なものがあるかな?それよりも主人公の藤城が織田裕二のイメージなのはなぜだろう?2016/03/17
アリ子
28
「日本初の本格特許ミステリー」という謳い文句。もっと難しい内容かと思ったら、とても読みやすいし、謎の人物の謎もなかなか解けず、意外な展開アリで最後まで楽しめました。2014/12/09
書斎六尺
15
青野薬品の主力製品がドイツの製薬会社から特許侵害で訴えられ、主人公が密命を帯びてドイツに飛びタイトルの作戦を決行する。まさしく特許戦争ミステリーだ。著者は製薬会社に20年勤務した後、特許事務所を20年に渡って経営していて、その40年の経験がこの小説の基になっている。この小説のリアリティーと迫力はその自分の土俵から来るものだろう。ミュンヘン、アムステルダム、パリ、ロンドンと舞台も次々に展開し、どんでん返しも待っている。「無効審判」「プライヤー・アート」など特許争いに関する基本的知識を得ながらの読書となった。2014/12/21