内容説明
なぜ留まるのか?東北の大学に通う学生が、震災を体験した東北の若者9人にインタビューを敢行。3.11震災ドキュメンタリー。特別インタビュー・小出裕章氏「福島第一原発の今」収録。
目次
1 自分は四国地方と東北地方でそれぞれ少年時代を過ごしてきたから、四国と東北のハーフだと、ハイブリッドだと思っていたけど、あの震災で、あぁ、俺は東北の人間なんだなぁ、って自覚するようになった
2 絵とか文学の言葉で間接的に伝えることが必要だと、この頃、私は思ってます。直接震災のことは出さないけれど、震災の時の感情で書きました、みたいな。結局、私が書きたいのはそういうものなんだと思います
3 僕は若くて、人生経験もなくて、死について語れる人間ではないと思うんですけど、これから医学を学んでいって、多くの患者さんたちと接していって…その中で、死というものを自分の中でとらえられるようになっていきたいと思います
4 たくさん涙を流した人がいるので、私はその人たちの思いをまず伝えたい。それから、世の中で起きている問題に向き合い、考えたいです。社会に無関心だったから、ということでは、あの原発事故のあとは済まされないと思うから
5 震災の当日もカメラを持っていて、今、撮らなきゃと思ったんですけど、撮れなかったんですよ。今は撮ってる場合じゃないと思って。なんかそれを、ちょっと悔やむというか…
6 優しかった近所の人が自分のことしか考えないような人に変わってるのを見て、『人間って追いつめられると自分のことしか考えないんだなあ』って思って、でも、それが面白いなあって思った
7 震災の津波で教師側の監督責任が問われたように、教師になるということは児童に対して責任を持つということ。きちんと責任を持って指導に務めたいと思うよ
8 なんで、原発を再稼働させようとするのか。一度犯した過ちをもう一度起こさないようにするのなんて、小学生でも、中学生でもわかるじゃないですか。なんで、一回失敗したのに。明らかに失敗してるじゃないですか
9 もともと、高校生の時から公務員になろうという漠然とした気持ちはあったけど、震災で周りの人々に助けられて、地域の人々に恩返しをしようと思って、行政の道に進みたいと思って
著者等紹介
笠原伊織[カサハライオリ]
1992年生まれ、宮城県加美郡加美町出身。宮城県古川高等学校卒。東北芸術工科大学文芸学科山川ゼミ所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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