内容説明
心に傷を持つ少女・ちよは、修道院で暮らすことに。教室に漂う牧草の香り、修道女たちのせせらぎのようなコーラス、響き渡る鐘の音…神様に見守られながら過ごす日々は、寂しくも温かく、ちよの心をほぐしていく。それでも、いつか希望は訪れる。著者が次の世代に渡す、「魂のバトン」。画家・小野千世の幻の絵日記を書籍化。先の見えない不安に寄り添う、物静かな北国からの風のたより。
著者等紹介
小野千世[オノチヨ]
絵本作家。シテ方能楽師近藤禮の次女として、東京滝野川区(現在の北区)に生まれる。1945年3月に空襲で能舞台のあった家が焼失。家族とともに北海道に疎開。北海道の修道院での生活を綴った日記に、絵を付け『花と木沓』を作る。詩情豊かな絵本を多数出版。現在も、小さな身体を励まし、文章教室を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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