内容説明
新卒で入職し、事務職として働く高井風二は、漫然と業務をこなすだけの日々にやりがいを見失っていた。そんな折、新理事長が就任。高井は、病院の命運を左右すると言っても過言ではない「改革のリーダー」に任命されてしまう。突然の指名に戸惑いながらも、外部コンサルタント・美山裕子の協力のもと「現場主導」の改革が開始された―。
著者等紹介
佐藤篁之[サトウヒトヤス]
旧南部領県北出身。慶應義塾大学卒業後、レコード会社/出版社勤務を経て独立。ジャーナリズム/評論/編集活動の傍ら文筆業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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活字の旅遊人
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医療法人誠光会草津総合病院の実話を、小説風に書き記したもの。あとがきにあるように、ここに出てくる、調達の見直し、退院日は病棟看護師長が決める、DPCⅡ期を目いっぱい使うといった方策は、多くの病院がやっている。じゃあ何が違ったのか?草の根改革ですね。なるほど。現場は確かに、医療は特別って思っているよね。保険診療の枠でぼろ儲けができない仕組みにいることも含め、他の企業とは違うのは事実だけど。時々入る皮肉交じりのセリフや説明は笑った。小説としては文章がぎこちないので、新書判で出版しているのは正解だと思った。2021/05/24