内容説明
新任研修で教育委員会指導主事から教わったのは、事故のときに生徒を救う方法…ではなく、「生徒を犠牲にしてでも裁判に負けない方法」だった―。実体験に基づいた様々な問題を振り返りながら、現代の教育界に一石を投じる書。京都大学で臨床教育学を研究した“異端者”が闇に蠢く「問題の所在」の解明に立ち向かった奮闘記。
目次
中学時代の“管理主義”体験―「頭が固くなってるんですよ」
教員養成大学のはずが―東京学芸大学でのぐだぐだな日々
最初の講師体験―H高校での葛藤
男子全員坊主の学校―F中学校での“管理主義”
新規採用は養護学校―S養護学校で培われた「反体制精神」
絶海の孤島に赴任して―R中学校での迷走
山間の極小規模中学校にて―O中学校における学校文化考
京都大学の臨床教育学と出会って―入り口は河合隼雄先生だったが…
全島避難からの帰島に立ち会って―M中学校での迷走
体罰もみ消し校長との因縁―S島中学校での困惑
荒れた学校に送り込まれて―T中学校での明と暗
希望を無視され、飛ばされた学校で―H中学校でのあれやこれ
学校の(ブラック化)に対抗して―S中学校における戦い
おわりに―「教育」の効果はいつ、どこで、どんな風に?
著者等紹介
小林宣洋[コバヤシノブヒロ]
1964年東京都品川区のキリスト教会(プロテスタント)に生まれる。父は牧師、母は幼稚園教諭。1988年東京学芸大学教育学部保健体育科卒業。2校の非常勤講師を経て、1989年東京都公立学校に新規採用される。14年間の教員生活の後、2年間休職して、京都で研究・修養に勤しむ。2005年京都大学大学院教育学研究科臨床教育学専攻修士を修了し、公立中学校教員に復帰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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