内容説明
日本を代表する知的作家、三島由紀夫のクーデター未遂事件。しかし、この暴挙の謎は、今なお解けぬ昭和の大事件。この謎にも彷徨える日本史シリーズの著者が読者と共に手繰り寄せる、待望の第三弾。
目次
第1章 『葉隠』とはなんだ(『葉隠』武士道誕生の時代背景;佐賀藩 鍋島一族の歴史を知る;『葉隠』の作者たち 口述山本常朝、筆録者田代陣基;『葉隠』学習の実践(『葉隠』・管野覚明・講談社学術文庫))
第2章 明治維新―日本民族の思想史、哲学『葉隠』 姿を変える『葉隠』のゆくえ(「葉隠武士道」とは哲学か;山本常朝、『葉隠』の確信はどこにある 常朝の背負った三つの荷物;姿を変えた常朝の『葉隠』 明治の武士道)
第3章 三島由紀夫の「葉隠」入門(三島由紀夫を探索する;三島由紀夫が自身で選んだ唯一の読本 山本常朝『葉隠』の魔力;三島由紀夫、『葉隠』の確信はどこにあった 酷似した常朝と三島の立場)
第4章 『葉隠』は「令和」の時代に受容されていくか(働き方改革・女性総活躍時代に、おんなの受容があろうか;「自決と自殺のあいだ」、三島はどちら;消えそうで消えない日本の武士道精神とサムライジャパン)