内容説明
「三国志演義」に込められた、羅貫中のメッセージを読み解く。世上に蔓延る、三国志にかかわる誤った認識。羅貫中は、それらを暴くための仕掛けを散りばめて「三国志演義」を書いた。浮かび上がる、名だたる英雄たちの、世間の見解とはまったく異なる姿。これまでの三国志の常識が、この一冊でガラリと変わる。
目次
羅貫中
劉備
曹操
諸葛亮
孫権
赤壁
入蜀
関羽
東征
犠牲
怨霊
時を得ず
尾声
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Masahiro Tanaka
2
久々にすごい本に出会った。トンデモ本。 ざっくりいうと、羅貫中がは関羽と諸葛亮を批判したかったが当時(明初)の社会情勢がそれを許さなかったから文章のあちこちにそれを潜ませている、という内容。 とても引っかかったのが、「羅貫中」という人物が三国志平話を元にとても強い意志を持って三国演義を執筆した、という想定と正史あっての三国志演義なのに平話と演義の関係性だけで語られているところ。『陰謀の日本中世史』でもあった「結論から逆算した陰謀」みたいな感じ…。よくぞここまで、というエネルギーには感服しました。2018/10/17
ムジカ
1
30年読んでいる三國志を違う目線から追いかけてみて感慨深いものがあった。2018/09/26