内容説明
状勢不穏下の幕末。常陸の郷土斉谷新造は仕官を求めて出府の途次に、暴徒に要害された同郷の士の遺志を継いで、曰くの脇差を水戸家へ届ける過程で三人組の魔の手にかかる。不純な手法で刀を買い集める奇怪な老人と、その刀を巧妙に売りさばく謎の女。身分ある武士と鍛冶師の暗躍。それらに加勢する変節自在の奇態な男。苦境の新造を助ける侠気な深川芸者。謎は謎を呼び、深淵な陰謀に巻き込まれていく新造と白雲鬼。その終局は如何に。白装束の快剣士白雲鬼が諸悪の闇を斬る、痛快歴史小説。
著者等紹介
井坂英二[イサカエイジ]
昭和11年、徳島県小松島に生まれる。5歳の時に、海軍軍属だった父について、満州大連市へ渡る。昭和19年に、戦雲急を告げるなか、海軍の護衛で、両親の故郷、茨城県石岡市高浜へ引き揚げる。昭和27年に上京。地元越中島の都立三商に入学、学校新聞に時代小説「旧知の手紙」を連載する。以来、「白雲鬼」シリーズを執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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