出版社内容情報
高校で孤立している郁は成り行きで身体を重ねるようになった同級生・千理との関係がいつまでも続くことを願っているけれど――?
内容説明
親の愛情を知らず自分を守るため勝ち気に育った芳川郁は、なんの希望もなく日々を気ままに生きていた。そんな郁の願いは、成り行きで身体を重ねるようになった同級生の増井千里との関係が少しでも長く続くこと。無愛想だけど面倒見がいい千里。そんな居心地がいい彼のそばにい続けたい…。秘めた恋心を胸に千里の長く器用な指先に全てをゆだねる郁だけど―?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たべもも
40
★★★☆☆。切ないの得意じゃないのに最近よく買ってしまう可南さん。高校生同士の前半も、専門・大学生になった後半も、よくぞここまで切なさが描けるなと思う程切ない(自分比)。母親のクズさもあるけど受けのネガさに度々イラっとしました。でも、やたら大人びた思考の攻めに甘やかされるのが楽しかったです。巻末SSは攻め視点でコレまたキュンキュンでした。2015/03/21
このん
28
(2015年4月1日4058)郁は母子家庭で母の愛情が薄い。だから『どうせ自分は…』と諦めてしまう。高2で知り合った千里は真面目で頭も良い。千里を好きだった郁は何かと構ってくれる千里と身体の関係から始まり恋人になった。高校を卒業して東京でたまに会いながらも順調な2人。郁は千里と付き合う事でかなり前向きにはなっていたが…自分の息子を"疫病神"呼ばわりする母親の言葉で落ち込み、そのループにはまってしまう。それを引っ張る千里は郁の事がとても好きで最強なんです。友達の笠原は良い人です。郁の母親は最低な人です。2015/04/01
しましまこ
24
新装版。可南さんのきれいで健気な受けが大好きです。何回読んでもいい!甘~い書き下ろしで独占欲丸出しの千里に大事にされて幸せな郁が見れて大満足。2015/03/29
nono
19
BL。新書版既読。高校生同士。読み返してもやっぱり切ない想いに年甲斐もなくキュンキュンします^^ネグレスト状態の受と、よく出来た委員長の、二十歳過ぎまでの優しい歩みは、これからの幸せをも予感させてホンワリ。しかし母親と臨時講師にはもう少し何とかならぬものか。此の辺時代を感じます。2016/08/19
cicoppe
17
王道でした。受けは、不幸な生い立ちで美形なのに必要以上に自分を卑下し 常に「俺なんかが」と思っている。そして攻めは優等生で女の子にモテて大人びている。お決まりの、受けが同情で付き合ってもらっていると勘違いしている話や、思い込みで身を引こうとするエピソードなど。落とし処はわかっているのに やっぱり好きです。大好きです。しかし、どうして攻め様は受けの性格を解っていながら ちゃんと言葉で愛情を示してあげないのでしょうか。ため息つくだけじゃ受けが誤解するに決まってるのにねぇ。2015/03/24