出版社内容情報
松本清張の原作小説と映像化作品の比較によって浮かび上がる、清張の胸の内に潜む深層心理、まったく新しい解釈を提示します
【目次】
内容説明
今こそ読む松本清張!松本清張の創作意図を、小説と映画化作品を通して、現在の視点で読み解く画期的論考。物語に秘められた清張の真意に迫る!書下ろし。
目次
序章 二〇二〇年代の「松本清張」
第一章 「霧の旗」―映画化作品から読み解く潜在メッセージ
第二章 「波の塔」と「内海の輪」、そして「砂漠の塩」―恋愛と不倫の境界線
第三章 「ゼロの焦点」と「砂の器」―絶対に隠したい、誰にも知られたくない過去
第四章 「けものみち」と「迷走地図」―政治の魑魅魍魎という幻想譚
第五章 「疑惑」の核心、その虚像と真実
終章 「霧の旗」の桐子と「疑惑」の球磨子
補章 「深層心理」の源流を探る
付記1 極私的・松本清張作品ベストテン
付記2 極私的・映画化作品ベストテン
著者等紹介
藤脇邦夫[フジワキクニオ]
1955年(昭和30年)広島県生まれ。大学卒業後、専門学校、業界誌を経て、1982年出版社入社、2015年定年退職、以後、著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パトラッシュ
134
膨大な作品を残した松本清張だけに、そこに込められた思いを分析するのは難しい。そこで対象を映像化された小説に絞り主人公の行動原理を読み解いていくと、「法や社会常識」への反発こそ清張の深層心理とみる。『霧の旗』の桐子は著名弁護士が貧乏人を助けないと思い込み、『ゼロの焦点』の佐知子や『砂の器』の和賀は秘めた過去が暴露されるのを恐れ、『けものみち』の民子と『疑惑』の球磨子は欲望実現へ暴走する。いわば私的な正義の実現を妨げる法や常識に反逆し、破滅していく人の有様こそ清張が描きたかったものだとする視点は新鮮で面白い。2026/03/21
koji
14
清張フリークを名乗っていますが、清張作品を9割以上読破した著者の前では「穴があったら入りたい」ほど恥ずかしいですね。さて本の題名に相応しい章は、第一章「霧の旗」、特にアンドレカイヤット「眼には眼を」との共通点を指摘した箇所ですね。アッラーの教えを清張さんが「理不尽な復讐劇」に仕立て上げるという読解に驚きです。「霧の旗」は「無理な筋立て」から読むのを躊躇っていましたが読んでみます。そのほか、気に入った箇所を幾つか。もく星号遭難事件と伝説の女、阿刀田高の的確な清張評、けものみちと迷走地図と政界の魑魅魍魎など2026/06/22
青雲空
9
とにかく膨大な資料を収集し、読み込んでいることに驚かされた。 2026/07/05
TI
8
「霧の旗」「波の塔」「内海の輪」「砂漠の塩」「ゼロの焦点」「砂の器」「けものみち」「迷走地図」が取り上げられてるが半分は「霧の旗」。しかし未読。でもあらすじはわかった。とんでもない逆恨みの話だね。 他の章も色々楽しめた。2026/02/03
おおい
3
かなり詳しく研究されている分析本。何度も詳しく読みたい。2026/03/10




