出版社内容情報
平和な未来に必要なのは、哺乳類の本能を知ることだった
[オス脳ミーム]とは「人類社会に通念として伝承されてきた男性優位の社会脳」のこと。
進化学・生物学の研究者である著者が、
今、世界で起こっている戦争の原因と平和社会への道程を
科学的・社会学的観点から考察した現代人必読の一冊。
ジェンダー平等が叫ばれる今だからこそ必要な
人類と社会のあり方を考える新たな知見がここにある。
内容説明
平和な未来に必要なのは、哺乳類の本能を知ることだった。オス脳ミームとは人類社会に通念として伝承されてきた男性優位の社会脳のこと。進化学・生物学の研究者である著者が、今、世界で起こっている戦争の原因と平和社会への道程を科学的・社会学的観点から考察した現代人必読の一冊。
目次
第1章 哺乳類の性淘汰(性選択)[オス‐オス闘争]~哺乳類の多くの種ではメスよりオスが大きいのはなぜか?
第2章 色覚遺伝子と性淘汰(性選択)~哺乳類の[オス‐オス闘争]には恐竜が関与!?
第3章 攻撃性・暴力性を特徴とする哺乳類[オス脳(male brain)]による殺傷性~種のためではなく自身の衝動・欲求に依存!?
第4章 [オス脳]はアンドロゲン(雄性/男性ホルモン)によって形成される
第5章 [残存オス脳(residual male brain)]~非・低アンドロゲン下でも[オス脳]は維持される
第6章 [オス脳ミーム(male brain meme)]~オス脳を基盤とした社会に継承されてきた男優位の社会脳
第7章 [オス脳ミーム]を介した人類社会の殺人・殺戮・戦争
第8章 [オス脳ミーム脱構築(deconstruction of male brain meme)]へのヒント:非オス脳ミームの人たち
第9章 [オス脳ミーム脱構築]の実現に向けて:ミームシフト(オス脳ミームから多様性寛容の平和ミームへ)
第10章 [オス脳ミーム]という観点からの人類文化・世界の再構築
著者等紹介
伊藤道彦[イトウミチヒコ]
現在、北里大学理学部准教授/1961年長野県飯田市生。東京大学卒。博士号取得後、三菱化学生命科学研究所で分子生物学研究に従事し、その後、北里大学に赴任。専門は、進化学、分子生物学、発生学。性・種とは何か?を、分子レベル(遺伝子、利己的DNA、ゲノム)から細胞、個体、集団レベルで研究および考察を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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