出版社内容情報
死亡事故を起こした会社の社長が自殺した。廃墟に集められた記者、妻、社員2人、被害者遺族、運転手、清掃員の7人が社長室を模した密室に監禁され――。スピーカーからは「社長を殺した犯人だけ生きて帰す」と謎の声が。「俺が犯人だ!」「私が犯人よ!」。48時間後に毒ガスが充満する密室で決死の自白合戦の幕が開く。前代未聞の密室ミステリ!
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
32
全員犯人、だけど被害者、しかも探偵ってどゆこと!?とタイトルから興味をそそられるし単行本の時から気になっていたので迷わず購入。社長の自殺に関係しているかもしれない関係者を集められて密室に監禁される展開好きです!と期待しすぎてしまったのか、だんだんとそれぞれが考えだす推理に疲れてしまってハラハラ感をあまり感じられず。すべてがわかった上で再読するとこの本の凄さをより実感するのかもなぁ。少し無理ないかは置いておいて、どこまでもタイトルどおり『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』だったのが凄すぎると感じた一冊。2026/09/21
MATHILDA&LEON
28
読友さんが読了していたのを見て、興味が湧いて手に取った。まずタイトルからして不思議で、読んでみたら、止まらなくなった。物語としては…『SHIKAGAWA社』の新型電動自転車のブレーキが効かず、死傷者が出て、世間が大騒ぎになった。社長は「欠陥に関する報告は上がっていない」と主張したが、それによって更に批判を買い、大バッシングとなり、結果社長は自殺。そして、ある日とある場所に集められた関係者が、見知らぬ廃墟で監禁され、48時間以内に毒ガスで死ぬが、犯人だけは生きて帰れると言われ、そこから犯人探しが⇨2026/10/07
よっち
28
社長室で殺された社長に関わるメンバー7人がある廃墟に集められ、「社長を殺した犯人だけ生きて帰してやる」と、犯人以外は全員毒ガスで殺すと脅されるミステリ。廃墟に集められた未亡人、記者、社員2人、運転手、清掃員、被害者遺族が密室に閉じ込められ命を賭けた自供合戦を繰り広げる展開で、社長が置かれていた状況や、電気自動車を巡るリコールで揺れている会社の真相など、意外な真実が明らかになるたびに構図もガラリと変わっていきましたが、なぜこのような場が設けられたのか、特殊設定で散々振り回された末のラストには驚かされました。2026/09/10
geshi
24
似た設定の先行作である『そして扉は閉ざされた』を想起したが、あちらほどミステリとしての強度が無い。自白合戦により人間の嫌な部分を抽出して見せる露悪的趣味は現代に合っていてウケるのは分かるし、勢いで読ませるパワーは持っている。中盤過ぎから殺人犯としての自白を始め、互いにその内容を推理して否定する探偵としての役割が出てきて、謎解きが深まるかと期待したんだがなぁ。情報が読者からは隠されていて、後出しジャンケンが有効なら、何でもアリになっちゃわないか。オチも大掛かりな割に納得感が薄い。2026/10/13
No-Taka
11
題名からも推測できるように、何重もの入れ子構造になった、全滅系クロードサークルミステリ。廃墟に集められた数人が、唯一の生存条件を求めて推理をぶつけ合う。「入れ子である」ということを書いてもネタバレとは言えないくらいに、緻密に組み上げられた舞台設定と言葉選びで、「全部書いてあるのに」めちゃくちゃ丁寧に混乱させられた。精巧な工芸品みたいな感じで感心が先に来る。多少ミステリを読み慣れていないと何が何だかわからなくなってしまう気もするので、最近ハマって読み始めてます!という人にはあまり推奨しないかも。面白かった。2026/09/12




