出版社内容情報
恋する殺人者
【目次】
内容説明
大好きな従姉の転落死に不審を抱く大学生・高文は、彼に片思いするフリーター女子・来宮を“助手”に真相を探っていく。大型猫科肉食獣を思わせる担当刑事・鷲津にあしらわれながら“捜査”を進める高文だが、彼が協力を依頼した人が次々と殺されていく。何がどうなっているのか―?“読書”の快楽が存分に味わえる、これぞ本格ミステリ。
著者等紹介
倉知淳[クラチジュン]
1962年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。93年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、94年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。2001年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bayashi
17
恋する乙女の倒叙モノ。無意味なことは書かないし、一呼吸置いて考えさせてくれるし、謎そのものに加えて著者のフェアプレイが楽しめる作品。ひっくるめて面白かった。2025/07/22
yuu*
16
【044】ラブコメかと思ったら普通にミステリーだった(笑)事故で亡くなった従姉妹の死因が本当は事件なのでは?と疑っている大学生高文と友人の美咲による探偵物。犯人目線の章が交互に現れる。この少ないページ数でちゃんとミステリーだった。読みやすいし、面白かった。2025/07/24
7010R
5
誰からも好かれる従姉の転落死を不審に思った男子大学生の高文は友人のフリーター女子と2人で独自に捜査をはじめる──。以前読んだ『猫の耳に甘い唄を』が面白かったので購入した。198ページの中編だから展開がスピーディーで飽きさせず、探偵役の主人公も助手役のヒロインも魅力的だし、謎も驚きで、とても面白かった。犯人のモノローグにドン引きしても投げ出さずに最後まで読んでほしい!2025/07/19
ワンモアニードユー
3
ミステリとしては十分な出来ではないが、読み物としては素晴らしい。2時間もかからず読了できるので、長めの移動のお供にはもってこい。その目的なら最適なレベルの面白さは保証されます。2025/07/28
dokusho_st
3
事件を追いながら次の章では殺人内容について示唆するという形で読み進めていくミステリは初めてで斬新なスタイルでとても面白く感じました。 え、そういうことなの?って思うようなことも散りばめられていて200ページ以下でこんなにミステリの大傑作を書けるのは素晴らしい才能だと思いました。2025/07/20