出版社内容情報
右翼系雑誌を扱う出版社が放火された。思想犯のテロと見て現場を訪れた公安の淡海は、作家兼業の刑事・毒島と出会う。犯罪者をいたぶることが趣味の彼は公安の考えも小馬鹿にし、淡海は反発。衆議院選挙が迫る中、さらに極左集団が絡む事件が勃発、ついに魔の手は候補者に向かう。テロは防げるのか? 歪んだ正義を毒舌刑事が斬る痛快ミステリー。
内容説明
右翼系雑誌を扱う出版社が放火された。思想犯のテロと見て現場を訪れた公安の淡海は、作家兼業の刑事・毒島と出会う。犯罪者をいたぶることが趣味の彼は公安の考えも小馬鹿にし、淡海は反発。衆議院選挙が迫る中、さらに極左集団が絡む事件が勃発、ついに魔の手は候補者に向かう。テロは防げるのか?歪んだ正義を毒舌刑事が斬る痛快ミステリー。
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年、岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第八回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、10年1月デビュー。同作は映画化もされ、「岬洋介」シリーズとしてベストセラーになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
135
★★★★★★★☆☆☆政治色を強めた毒島シリーズ第3弾。保守系の出版社が放火された。左翼団体の関与を疑う公安一課の淡海は、偶然居合わせた毒島と放火犯の正体を探るが――。犯行声明を出した「急進革マル派」なる団体の正体とは。連作短編のように事件を紡ぎ、やがて一つの真相にたどり着くお馴染みのスタイル。左寄りの人物が自身の正当性を主張する場面があるが、それが却って滑稽さを揶揄するようなニュアンスを帯びている。顔を真っ赤にして憤るであろう左派関係者に対して、「うふ、うふふふふ」という中山七里の嘲笑が聞こえた気がした。2025/03/30
坂城 弥生
51
右翼とか極左とかとっつきにくかなぁ…とあらすじを読んで思っていたけど、いつも通りの毒島でスラスラ読めました。章ごとに犯人が追い詰められるのも良かったです。2024/11/01
ま~くん
42
ある出版社が放火された事件にあまり見られない公安部と刑事部が二人三脚の様な捜査を始める。刑事部は勿論、毒島真理刑事技能指導員。大学内での学生の殺人事件、動機不明の女性2人の自殺、更には沖縄の基地問題も絡んで混沌状態。それぞれの事件で毒島はしっかりと答えを導き出していく。結末はどんでん返しの帝王に相応しく「お前かい!」とまた驚かされました。巻末の解説にもあったが中山七里の仕事量と内容は半端ないとのこと。今の時代ならさしずめ大谷翔平クラスなのかも。しかし、現実世界でもこれに近い事が行われているのなら恐ろしい。2025/03/16
カブ
39
幻冬舎「中山七里の秋まつり」でオリジナルしおりをゲット。ちょっと嬉しい。今回も毒島の毒舌が炸裂。思想犯という取っ付きにくい事件にも変わらないスタンスはお見事。面白かった。2024/11/12
クキモン
18
出世や保身や良好な人間関係の構築などを一切鑑みない毒島の発言は、まさに毒だらけ。でもその本音のトークは真実を言い当ててるものもあり、端から聞いているかぎりでは決して不快ではない。言われた当事者は、たまったものではないだろうけれど。犯人逮捕で事件が終わったかと思いきや、ラストのどんでん返しは予想外でした。 2024/11/17
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