出版社内容情報
洞察力に優れるが、やる気はゼロ。無責任で、捜査中でも定時で帰りたがる。元警視の司馬礼二は不祥事で降格し、出世株から転落したダメ刑事。ある日、新米刑事の犬川椋と女子大生失踪案件を追うことに。当初は事件性も不明だったが、別の事件との?がりが判明し状況は一変。彼女の秘密とは? 元白バイ隊員の著者が、刑事の心理と矜持を描く警察小説。
内容説明
洞察力に優れるが、やる気はゼロ。無責任で、捜査中でも定時で帰りたがる。元警視の司馬礼二は不祥事で降格し、出世株から転落したダメ刑事。ある日、新米刑事の犬川椋と女子大生失踪案件を追うことに。当初は事件性も不明だったが、別の事件との繋がりが判明し状況は一変。彼女の秘密とは?元白バイ隊員の著者が、刑事の心理と矜持を描く警察小説。
著者等紹介
松嶋智左[マツシマチサ]
1961年生まれ。元警察官、日本初の女性白バイ隊員。退職後、小説を書き始め、2005年に北日本文学賞、06年に織田作之助賞を受賞。17年『虚の聖域 梓凪子の調査報告書』(応募時タイトル「魔手」)で島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
118
最近警察ものをあまり読んでいなかったので、時たま読んでいる作者さんの未読作品を見出しました。この表題にあるように、エリートであった警察官が2階級降格されてもやめないである警察署の総務にいます。そこで事件が起きて、本庁の女性刑事(父親はエリートの警察官僚で地方本部長)と組まされて、2つの事件のうちの一つ(女性拉致事件)を捜索します。最後は二つの事件がつながり解決しますが、表題になっている刑事の存在感が若干薄い気がしました。続きがあるといいですね。2025/04/23
いつでも母さん
116
「シバイヌ」コンビ誕生!あら~これは続編が読みたい。面白いシリーズになりそうな予感がする(偉そうで申し訳ない)やる気のない相手と組むって実際は困るけど、色々あるよ(汗)犯人捜しは相変わらず外す私(笑)萬班長の出番がもう少し多くても好いなぁ・・2025/02/09
タイ子
91
不祥事を起こして免職を逃れた警察官は退職する人が多いが、降格されても彼は辞めなかった。現在は刑事課総務係長(一人だけ)定時になるとキチンと帰る、仕事への熱はとっくに冷めてる感じ。そんな彼・司馬の元に総務以外の任務が回ってくる。女子大生失踪事件を担当することになった新米刑事・犬川椋とともに捜査に当たることに。元キャリア警視だった司馬の鋭い観察力が時折冴えながら、事件は意外な方向に。他の事件を担当する強行犯の班長・萬がカッコいい。次々に新キャラを登場させる松嶋さんの次が楽しみ!シバイヌコンビまた会いたい。2024/08/28
おしゃべりメガネ
77
最近、よく名前をみかける作家さんで初読みです。やっぱり年齢のせいか、以前ほどミステリー、警察小説に夢中になれなくなってる自分がいます。作風も読みやすく問題はありませんが、なぜかあまりのめりこめませんでした。警視から警部補へ降格になった「司馬」と新米女性刑事「犬川」の二人がコンビを組んで事件解決に挑みます。この二人の組み合わせが肝なトコだと思いますが、肝心なココが自分にはイマイチ響かず、どちらのキャラも中途半端な設定に感じました。事件自体も自分には正直、ハラハラするコトなくさらさらと読了となり、残念ですね。2025/04/06
ノンケ女医長
51
ある階級から、警部補への降格処分を喰らっても、組織で働き続ける警察官を主人公にした着眼点はとってもいいと思う。体力もないし、確かに刑事畑での経験もなく即戦力にはならないけれど、人脈や内に秘める野心が何度も頭を出すので、キャラクターの描き方という点ではいろんな意見が上がるかも。私は、「ダメ刑事」さが中途半端だと思ってしまった。降格処分と左遷をされても、周囲から畏敬の念を集めてしまうのか、それともひたすら窓際に居続け勤務時間を死守する公務員であるのかを、はっきりさせてもよかったのかもしれない。2024/12/30