出版社内容情報
門人が戻り存続の危機を脱した初音道場。だが、剣術修行に出たはずの兄・智将が江戸に帰り、時を同じくして井伊大老が襲撃される。智将の帰郷は果たして偶然なのか? さらに想い人・琴乃の父で旗本の松平帯刀は、伊織の剣の腕と人柄を認め旗本に推挙しようと動き始め……。身分違いの恋と、兄の行方に悩む伊織。哀切極まる傑作時代小説。
内容説明
門人が戻り存続の危機を脱した初音道場。だが、剣術修行に出たはずの兄・智将が江戸に帰り、時を同じくして井伊大老が襲撃される。智将の帰郷は果たして偶然なのか?さらに想い人・琴乃の父で旗本の松平帯刀は、伊織の剣の腕と人柄を認め旗本に推挙しようと動き始め…。身分違いの恋と、兄の行方に悩む伊織。哀切極まる傑作時代小説。
著者等紹介
佐々木裕一[ササキユウイチ]
1967年広島県生まれ。『ネオ・ワールドウォー』(経済界)2003年に発表し、以降、架空戦記を中心とした執筆活動に入る。10年より活躍の舞台を時代小説に移し、人気シリーズを数多く発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
46
天才剣士 伊織と、たおやかな琴乃は…。時は、安政七(1860)年三月三日。江戸城桜田門外にある豊後杵築藩・松平親良(ちかよし)の上屋敷前で水戸藩からの脱藩者と薩摩藩士が彦根藩の行列を襲撃、江戸幕府の大老である井伊直弼を暗殺した事件が発生した。天性の剣の遣いてである初音伊織は、攘夷を叫び長州藩士と一緒になって剣を振るう兄智将に会うべく長州藩の江戸下屋敷へ向かったが、そこに伊織が想い抱く琴乃が攫われた知らせが来る。伊織は、琴乃を助けるべく、その父である松平帯刀を狙うピストルの前に身をさらし銃弾を受けて倒れる。2024/12/10