出版社内容情報
建築家として独立した三浦史朗だが、最近仕事がうまくいかない。実家の「まるきん温泉」は父亡き後、弟の悟朗が継いでいる。時代遅れの銭湯を畳んで、不動産で儲けようと考えた史朗は、父の葬式にも帰らなかった実家を久しぶりに訪れるが。犬猿の仲の兄弟、人気者の看板娘、そして常連客。彼らの人生を描いた、笑って泣いて心が整う感動の物語。
内容説明
建築家として独立した三浦史朗だが、最近仕事がうまくいかない。実家の「まるきん温泉」は父亡き後、弟の悟朗が継いでいる。時代遅れの銭湯を畳んで、不動産で儲けようと考えた史朗は、父の葬式にも帰らなかった実家を久しぶりに訪れるが。犬猿の仲の兄弟、人気者の看板娘、そして常連客。彼らの人生を描いた、笑って泣いて心が整う感動の物語。
著者等紹介
小山薫堂[コヤマクンドウ]
1964年、熊本県生まれ。初の映画脚本となる「おくりびと」が、第八十一回米アカデミー賞外国語映画賞をはじめ、国内外問わず数々の賞を受賞。ご当地キャラクターブームを牽引した「くまモン」の生みの親でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
183
風呂好き、風呂が好きでない人も、銭湯や温泉、家の風呂でも、ゆっくり入りたくなる物語。疲れた時はもちろん、リフレッシュに、心にダメージを負った時、ストレスが溜まった時、ゆっくり風呂に入ろう。体も心も洗われ、新しい自分に変われるよ。銭湯や温泉には、義理と人情も溢れて、見ず知らずの人との触れあえるオプション付き。オプション付けるのは、もちろん自由。家の風呂では、たまには家族で入るのもいいかもね。この物語の湯道の所作でなくてもいいのさ。自分の湯道を見つけて風呂に入るのが一番。俺はザブンと入るのが俺の湯道だ。2023/04/21
machi☺︎︎゛
87
昔ながらの町の銭湯「まるきん温泉」を父の後を継ぎ経営する悟朗。そこで働くいずみ。悟郎の兄、史郎。まるきん温泉に通う人々。それぞれの人の思いや悩みをきれいに流してくれるまるきん温泉のお湯。最近は減ってきた町の銭湯の良さを再確認しちょっと熱めのお湯に浸かりたくなる一冊。映画の原作らしくこれは是非映像で見たくなった。2023/10/26
mincharos
33
夫お勧め本。薫堂さんは心の師匠らしい。建築家として東京で仕事をしている史郎だが、最近仕事がうまくいかず、父親の葬儀でも帰らなかった実家に帰った。実家はまるきん温泉という銭湯で、父の死後は弟の悟朗と若い女性従業員いづみの2人で営んでいた。儲けも大して出ない銭湯を潰してマンション化する計画の史郎だが・・・入る前は喧嘩ばかり⇒出てくると仲良しの老夫婦、一番風呂で美声を響かせる母息子(泣けた)、湯道にハマった横山、風呂仙人。映画も見てみたい!「入って嫌な気持ちになったり、後悔することはないから、お風呂は」2023/06/28
酔拳2
29
映画のノベライズかな?すごく乱暴にいうと、東京に挑戦して打ちひしがれ、地元に帰って再生しようとする物語。すごく乱暴に言いました。ほんと銭湯ってなんでいまだにあるんだろうね。銭湯通いなんてしたことないのに、なぜか懐かしさを覚えるという。刷り込まれてるのかな。よく考えると他人と風呂を共有するという文化ってすごいよな。でも、銭湯が好きって人も実際いるもんね。で華道、茶道のような湯道ってのが馬鹿馬鹿しくて笑える。しかもその描写がちゃんとしてんのよ。点前とか業躰ってなに笑!すごくそれらしくできていて素晴らしい。2025/04/06
夜明けのランナー
20
1日の癒し。おいしいビールを飲むための儀式。YouTubeを観ながらゆっくりと浸る。無になることができる場所。湯の楽しみ方はいろいろ。 泣いていても、湯から上がったら笑顔になる場所。2023/07/25