出版社内容情報
都内で起きた刺殺事件の捜査本部に現れた東京地検特捜部の検事、灰谷。一方的に情報提供を求めたうえ、自身が内偵中の野党議員の秘書を犯人と決めつけ、身柄を拘束する。警視庁捜査一課の樋口は証拠不充分を主張。だが、灰谷が逮捕に踏み切って……。常に謙虚で同僚や家族も尊重する等身大の刑事が、巨大機構の狭間で己の信念を貫く傑作警察小説。
内容説明
都内で起きた刺殺事件の捜査本部に現れた東京地検特捜部の検事、灰谷。一方的に情報提供を求めたうえ、自身が内偵中の野党議員の秘書を犯人と決めつけ、身柄を拘束する。警視庁捜査一課の樋口は証拠不充分を主張。だが、灰谷が逮捕に踏み切って…。常に謙虚で同僚や家族も尊重する等身大の刑事が、巨大機構の狭間で己の信念を貫く傑作警察小説。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。上智大学在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て、執筆に専念する。2006年、「隠蔽捜査」で吉川英治文学新人賞、08年、「果断 隠蔽捜査2」で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞をダブル受賞。17年、「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
95
今野さんのこのシリーズの最新の文庫です。これでやっと6冊すべて読了です。ここでは今回は特捜検事が出てきます。ある殺人事件をめぐり捜査1課と2課が協同して事件解明にあたりますが、政治的な動きが出てきます。ある意味特捜検察の独走気味の話が出てきて(以前の労働官僚逮捕の話を思いだしたりしましたが)、主人公が若干動きが以前とは異なったりします。最後は検事正が謝ったり、特捜部長が更迭されたり、特捜検事が懲戒免職ということですっきりさせてくれます。忖度ということでありそうな話です。2022/10/17
yomineko@ヴィタリにゃん
63
東京地検特捜部の2人は夢に描いたwストーリー通りに関係のない人を逮捕・勾留するのがお好きな様で、兵庫県知事選挙を思わせる展開。何もやっていない人が奈落に突き落とされる。強引な彼らに挑む樋口顕、通称ヒグっちゃん、頑張れ!と応援しながら読んだ。次作の無明は貸し出し数が多くて暫く無理😢😢😢2024/12/03
ほんた
32
東京地検の二人が,警視庁捜査二課に乗り込んでくる。裁判だと警察・検察 vs 弁護士のイメージが強いけど,今回の話は警察 vs 検察。組織もいろいろなんだなぁ。 https://hontablog.com/焦眉2024/01/29
スナイデル
24
4.52023/02/04
left7
24
樋口シリーズ第六弾です。特に予想外のことが起こるわけではないし劇的な展開があるわけでもないのですが、スルスルと読めるし勧善懲悪の部分もあるし主人公が人間臭い部分も持ちつつ言いたいことは言ってくれるしで、いつも読んでしまうシリーズです。隠蔽捜査シリーズや安積班シリーズほど有名ではないかもしれませんが、比類する面白さだと思います。2022/11/16