出版社内容情報
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内容説明
役員初となる育児休暇を取得中の二瓶正平。初めての育児と家事に、充実した毎日を過ごしていた。ある日、頭取に呼び出され、専務への昇格と融資責任者への大抜擢を告げられる。嫌な予感しかない二瓶だったが、それがまんまと的中。長年黙殺されてきた破綻寸前の帝都グループの整理を押し付けられて…。二瓶の度量が試される人気シリーズ第五弾。
著者等紹介
波多野聖[ハタノショウ]
1959年、大阪府生まれ。一橋大学法学部卒業後、農林中央金庫、野村投資顧問、クレディ・スイス投資顧問、日興アセットマネジメントなど国内外の金融機関でファンド・マネージャーとして活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
78
シリーズ5作目は、主人公がメガバンクの専務となりしかも子供ができて育休を取るということがあります。今の上司の頭取は比較的できた人物のようです。銀行業務ではグループ企業の再生などを手掛けますが、やはり前回から引き続いての悪役グループが活動します。主人公はさまざまな人脈を活用し、RFH(Return For Human)という面白い概念を提唱します。それで問題は比較的簡単に収まります。まあエンタテイメントですね。2024/04/04
まつうら
41
シリーズも5作目になり、ヘイジは専務になった。桂は変わらずスマートでカッコいいが、ヘイジは作を追って昇進するごとに、デキる男になっていくのが頼もしい。前作の転換国債に続き、今作のテーマはRFH。闇の組織の戦略に対抗するための新しい資本主義のあり方だ。利益を働く人々に還元し、彼らの力を信じることで新たな経済成長を目指そうというもの。共感はできるが、本当にそれでうまくいくのだろうかと疑問を感じてしまう。ROEにどっぷり漬かってしまった頭では理解しがたいような? 頭の固くなってしまった自分に反省だ orz2022/08/10
速読おやじ
16
ついにヘイジも専務に昇格。だいぶストーリーの荒唐無稽さに磨きがかかった感あり(笑)ROEではなくRFH (Return for Human)なのだと真正面から言われると、そ、そうかも・・と思ってしまったりもするが、ひょっとしてこれはESG経営を先取りしたものなのか??テロリスト工藤勉の最後の組織に対する裏切りが爽快感あり。なんだかんだいって勧善懲悪は気持ちが良い。さてこのシリーズはもう副頭取か頭取しか上がるポストが残っていないが、果たしてヘイジはどこまで出世したのだろうか。。。2024/04/25
のぶ1958
16
メガバンクシリーズ5作目最新作。 あくまでもエンタメ小説ですが、インフレ昂進や金本位制復活思惑など、今の金融情勢も踏まえつつ展開されます。これからは株式の投資尺度をROEでなくRFH(Return For Human)という概念とすべき、それがマネー資本主義から人を解放して幸福にする鍵であり、人が大事、ミクロの現場が大事、という思いが温かく心地よいです。 主人公、二瓶が一作ごとに昇進していくのも楽しいですが、一作目から読んだ方が登場人物の性質がわかって、なお面白いのかもしれません。2022/04/27
まー
11
シリーズ第5作今回もぶっ飛んだストーリーに ないないコンなのあり得ないと思いつつドンドン読み進んであっという間に読了です2023/01/22
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