出版社内容情報
夫や交際相手11人の死亡で数億円の遺産を手にした筧千佐子。なぜ男たちはごく普通のオバちゃん然とした彼女の虜になってしまったのか?その秘密を探ろうと23度もの面会を重ねた著者は、彼女の体に染みついた〝業〟を身をもって思い知ることになる――。語ったこと、そして頑なに語らなかったことから、知られざる千佐子の闇を白日の下に晒す。
内容説明
夫や交際相手11人の死亡で数億円の遺産を手にした筧千佐子。なぜ男たちはごく普通のオバちゃん然とした彼女の虜になってしまったのか?その秘密を探ろうと23度もの面会を重ねた著者は、彼女の体に染みついた“業”を身をもって思い知ることになる―。語ったこと、そして頑なに語らなかったことから、知られざる千佐子の闇を白日の下に晒す。
目次
第1章 疑惑の後妻
第2章 被害者たち
第3章 出会いの裏側
第4章 殺害後の音声データ
第5章 饒舌な被告人
第6章 認知症裁判の行方
第7章 面会室にて
第8章 行き詰まり、そして…
著者等紹介
小野一光[オノイッコウ]
1966年、福岡県生まれ。「戦場から風俗まで」をテーマに数々の殺人事件、アフガニスタン内戦、東日本大震災などを取材し、週刊誌や月刊誌を中心に執筆。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やんちゃジジイ
28
まさに鬼畜。公開処刑に値する。 2021/12/23
香菜子(かなこ・Kanako)
27
全告白 後妻業の女 筧千佐子の正体。小野 一光先生の著書。お金のために何の罪もない人の命を平然と奪うような人がいるとすればそれは人でなし。欲深くて自分の利益だけを考えている人を非難する我利我利亡者という言葉があるけれど我利我利亡者ほど恐ろしいものはない。人でなしを人でなしと非難して我利我利亡者を我利我利亡者と非難することは簡単。でもすべての人は初めから人でなしや我利我利亡者だったけではないのだから、どうして人でなしや我利我利亡者になってしまったのかを知ることが次の悲劇を防ぐことにつながる。2022/08/15
JKD
20
筧千佐子という人物がどのような化け物なのか。第八回から九回公判にかけての千佐子に対する被告人質問のシーンが強烈。なんだこいつは?暴走というより異常。厳粛な法廷なのにまるで道端でお喋りしているように認否を繰り返す発言。そして乱暴な受け答え。得体の知れない最恐の自己愛おばちゃんは最後まで女だったと語る花房観音さんの解説も良かったです。2022/01/13
あられ
16
読みはじめは、報道で見聞きしたことが多かったが、第七章 面会室にて 以降がおもしろかった。←というと語弊があるので、興味深かった、かな。アクリル板の向こうから筆者を口説いてどうすんねん? 会いたいって何度も手紙に書き、面会したら喜ぶ。解説にあるように、ずっと女でいたいひとなんだ。ある意味、すごい。「普通のオバちゃん」なんかじゃなかった、と帯にあるが、普通のオバちゃんは毒をもったりしません。とてつもない借金したりもしない。簡単に嘘もつかない。自分で怖がりって言うが、なら殺人なんてできない、やはり嘘つき。2021/12/18
hikarunoir
14
次々宿主を変え寄生だけが目的の昆虫的モンスターを観察している感覚は、整合性など考えもしない自己正当化で強化されて見える。名乗る姓が気の毒だ。2024/11/09