内容説明
破綻の危機を乗り越え、総務部長に昇進した二瓶正平を新たな難題が襲う。副頭取の不倫スキャンダル、金融庁からの圧力、中国ファンドによる敵対的買収…。真面目なだけが取り柄の男は、人々の私利私欲に翻弄されながらも、銀行、仲間、そして家族を守ることができるのか。金融業界を舞台にした痛快エンターテインメント小説、シリーズ第二弾。
著者等紹介
波多野聖[ハタノショウ]
1959年、大阪府生まれ。一橋大学法学部卒業後、農林中央金庫、野村投資顧問、クレディ・スイス投資顧問、日興アセットマネジメントなど国内外の金融機関でファンド・マネージャーとして活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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納間田 圭
135
いよいよメガバンクの総務部長に昇進した彼。取り巻く中学高校の同級生は異例の2人…銀座の高級クラブのママと…アジア最大のヘッドファンドマネージャー。泥の味は…蜜の味。出世欲、金銭欲、名誉欲、さらに性欲。プライドに、プレッシャーとストレス。そして…女性の執念と、男の浅はかさ…。いろんな話しが盛り盛りで読み応えあり。生き残りを掛けた…操縦不能な銀行の合併。覇権を掛けた…外資との切った張った。金融庁官僚のプライドと…哀しい習性。銀行合併の影で人柱とのなる多くの行員。そしてそれは…個々の家族崩壊にも繋がっていた。2022/10/08
KAZOO
100
このシリーズ2作目で主人公が、総務部長となり、頭取になった人物が潔く退きます。その後に頭取となった人物がどうしようもない人物で、不倫を同じ銀行の職員と行ってそのために銀行が危機に追い込まれます。前の巻に出てきた元金融庁長官が生きていて姿を現したり、不倫を仕掛けた人物が10年以上も前の遺恨を晴らすために、ということで百鬼夜行のような感じです。エンターテイメントとしては楽しめます。2024/03/18
アッシュ姉
56
メガバンクが絶体絶命……実話だったら怖すぎる。副頭取のスキャンダル、金融庁からの圧力、他国から仕掛けられる敵対的買収。手に汗握る展開にハラハラするも桂がきっと何とかしてくれると信じていた。今回も主役よりも圧倒的存在感で大活躍。第三弾も入手したので楽しみ。2024/05/16
GAKU
29
1作目より面白かった。二瓶よりも相場師の桂の方が主人公みたい。2025/03/01
CABIN
20
総務部長・二瓶正平シリーズ第2弾。大手ヘッジファンドからの買収工作に総務部長の二瓶とメガバンク元頭取の桂が立ち向かうところは前作『メガバンク・宣戦布告』と変わらず。登場人物も前作に出てきた人が多く、続きを読んでいる感じがしました。ディーリングについてはよく分かりませんが、瑤子とヘレンの手に汗握るディーリング対決が面白かった~。でも、佐久間の妻が長い年数をかけて復讐する様子に、女性の恨みはとても怖い…と感じつつ、世の中を動かしているのは女性なのかも…とも思いました。2022/01/14