出版社内容情報
小烏神社の若き宮司である竜晴は、人付き合いが悪くて無愛想。唯一の友人は、神社の一画で薬草を育てている医者で本草学者の泰山。ある日、薬種問屋の息子が毒に倒れる。懸命な治療によって一命を取り留めるが、何も語らない。さらに、彼の兄も行方知れずとわかり……。竜晴と泰山は、兄弟の秘密に迫り、彼らの因縁を断ち切ることができるのか。
内容説明
小烏神社の若き宮司である竜晴は、人付き合いが悪くて無愛想。唯一の友人は、神社の一画で薬草を育てている医者で本草学者の泰山。ある日、薬種問屋の息子が毒に倒れる。懸命な治療によって一命を取り留めるが、何も語らない。さらに、彼の兄も行方知れずとわかり…。竜晴と泰山は、兄弟の秘密に迫り、彼らの因縁を断ち切ることができるのか。
著者等紹介
篠綾子[シノアヤコ]
埼玉県生まれ。東京学芸大学卒。第四回健友館文学賞受賞作『春の夜の夢のごとく―新平家公達草紙』でデビュー。短篇「虚空の花」で第十二回九州さが大衆文学賞佳作受賞。主な著作に第一回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞した『青山に在り』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
57
小烏神社のコミュ障気味の宮司・竜晴と神社の敷地で薬草を育てている医者・泰山の日常に飛び込む事件。竜晴と同居している抜丸と小烏丸は人ではないモノ。弟切草にまつわる記憶が曖昧なのでたぶん続編が予定されているのだろう。2020/06/17
坂城 弥生
52
ちょっとファンタジーが入った時代小説。『言霊』の力と兄と弟の確執がテーマだった。兄弟は嫌でも比べられる。しかも江戸時代当時は完全に長男が跡取りと決まっていたのだから現代より逃げ場がなかったのかも。そもそも人類初の殺人は兄弟間で起こったことだし。2020/12/18
はつばあば
51
なんとも言い難い題の「弟切草」。お気に入りの読み友さん二人も読まれているのでつい誘われて。明治当たりの内容かと思っていたがまさか天海和尚が登場する時代ものだったなんて・・。いつの時代も親って出来る子にしか関心ないのでしょうか。そういう要素私にも無きにしも非ずでしたが、占い師に「あなたはその子に老後お世話になるんでよ」と一言。三河屋さんにならなくて良かった。カラスと白蛇の付喪神と暮らす小烏神社の宮司竜晴と医者の泰山が出会う事件簿?かな。続き梅雨葵にいきます(#^^#)。2021/09/29
ちゃいろ子
31
安倍晴明のお師匠賀茂忠行、その末裔である神社の宮司。 そして刀の付喪神である烏と蛇。 実はそれぞれ平家の伝説的な刀の付喪神なのだが、小烏丸は壇ノ浦で沈んだ時に本体と離れた為、記憶を失い、、 途中までは面白いけれど、、シリーズずっと読み続けるほどではないかなぁなんて思っていたのに。 夢の中に幼い重盛と宗盛が 出てきたり、天海和尚や伊勢平氏の末裔が登場したりと、まだまだ奥の深いものが隠されているよう。ただのほんわか謎解き物語ではないのねと認識したら止められなくなりましたよ。 2024/05/25
のびすけ
22
陰陽師の血を引く小烏神社の宮司・竜晴は不思議な能力を持つ。付喪神であるカラスの小烏丸と白蛇の抜丸、友人で医者の泰山とともに、薬種問屋の兄弟の間に起きた事件の謎を探る。竜晴が唱える呪文で人に取り憑いた霊を退散したり、手をかざして付喪神を人の姿に変えたり‥。マンガのようなお話しがちょっと馴染めませんでした。2021/04/03




