内容説明
小野小町のような容姿で美しい歌声を響かせる常磐津の師匠・お沙夜は、悪党からカネを盗む裏稼業を持つ。新たに目を付けたのは町名主と菓子屋の主人。二人には、商家に詐欺を仕掛けて、莫大な利益を得ているという噂があった。指物師や浪人とともに真相に迫り、大金を掠め取ろうとするお沙夜。だが、火付盗賊改が彼女に気づき、動き始める…。
著者等紹介
山本巧次[ヤマモトコウジ]
1960年、和歌山県生まれ。中央大学法学部卒業。第十三回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉となった、『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』で2015年デビュー。同作はシリーズ化され、人気を博す。18年、『阪堺電車177号の追憶』で第六回大阪ほんま本大賞受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
60
闇風シリーズ第二弾。鬼平相手にこんな大掛かりなことをやったら返り討ちにされてたかもしれないけど、現火盗改長官は凡庸な人で良かったね。今回は途中でお沙夜達の目論見が分かるような描かれ方をしていたので驚きは少ないがわくわく感はあった。沙夜の出自のヒントは黒桔梗なのかな 。2020/02/28
雅
55
大掛かりな仕掛けがでてくる騙し合い。エンタメって感じで面白かったです。2025/07/07
fuku3
16
2020年3月10日読了。江戸の闇風シリーズ第ニ弾。一文字屋惣兵衛は表は菓子屋、裏は金貸をし、店を担保にそれを転売!荒稼ぎをしていた‼︎贅沢禁止の中、富裕層に一つ一両の菓子を出していた‼︎お沙夜達は惣兵衛を罠に嵌めるべく密かに動いていた…。必殺仕事人と言うよりはとても大掛かりな謀り事⁉︎時代劇版"スティング"て感じ‼︎惣兵衛が騙された事に気付いた時の慌てようはまさに爽快スッキリ‼︎後始末もお見事‼︎お沙夜の正体も朧げに浮かんできた‼︎大物も続々と登場で益々次回が楽しみに⁉︎火盗改方の森山が情け無い⁉︎2020/03/10
はにこ
15
悪を懲らしめる悪役、お沙夜一味。山野辺に色目を使うのは、おゆうとそっくりだけどお沙夜は何枚も上手で格好良い。家族を奪われた永太郎に良いことがあって欲しいと祈るばかり。前回、兄を失ったお万喜が出て来てくれて嬉しかった。2020/07/16
Mc6ρ助
12
必殺まがいの、と言いたいところがないわけじゃないけれど今回ははるかに大掛かり、細工は流々仕上げは御覧じろ、おみごとでした。くわえて、大掛かりすぎるにはわけがありそうと匂わされて、つい、次を期待してしまう爺さまなのであった。2020/08/15