内容説明
正体不明の大悪党・千住の市蔵は、争闘の場で見たお夏への復讐心を滾らせていた。お夏とて母を殺めた市蔵との決戦は望むところだが、表の顔はあくまでも居酒屋の毒舌女将。同心の濱名茂十郎は、お夏抜きで市蔵捕縛に向かう。正義と悪が激突する白山権現。そこで運命の悪戯ともいうべき事態が判明!お夏の運命は?人気シリーズ、堂々の決着。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に「浪華騒擾記」が入選。その後フリーとなり、「水戸黄門」「必殺仕事人」などのテレビ時代劇の脚本を手がける。2010年、『取次屋栄三』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
161
えっ?ええー!こんなラストは勘弁してくださいよ。圧巻の大団円と帯にあるのだから、ハラハラしつつも安心して読んでたのにぃ‥たしかに壮絶な決着ではあったけれど『祝い酒』とは言えないよ。と、もやもやっとしてたら居酒屋お夏シリーズ!どうやら続きの新?シリーズが刊行されてるそうだ~(嬉)なんてこったい。これは喜んで追いかけるに決まってる。まずはシリーズ10巻とても楽しかった。10巻位が私には丁度いい(笑)2022/09/03
やま
105
居酒屋お夏シリーズの10作目【完結】 2019.12発行。字の大きさは…中。 白瓜、飴玉、祝い酒の短編3話。 【祝い酒】 大嶽惣十郎とお夏たちは、仇と狙う小椋市兵衛こと千住の市蔵を襲ったが、市蔵の罠にはまり危ういところを南町奉行所同心・濱名茂十郎に助けられる。 濱名茂十郎によって千住の市蔵は、千住を追われ江戸府内の隠れ家に身を潜めて復活の時を待っていた。 そんな中で市蔵は、お夏が自分が斬った相模屋のお豊の娘・お夏である事に気が付く。 そして、濱名茂十郎が市蔵の隠れ家を襲った時。市蔵は、お夏の居酒屋に…。2020/01/20
とし
96
居酒屋お夏 「祝い酒」十巻。「お父っさん、おっ母さん、みんな・・・仇は討ったよ・・・」店も焼け落ちたが小椋市兵衛を討ち取ったくそ婆ことお夏、やっと念願叶って決着はついたがこれで完結なのか?2020/02/06
papako
77
やっと読めた。いよいよ完結か?と待っていた10巻。しかし、これで終わりはちょっと。。。『白瓜』めっちゃ奈良漬食べたくなった。奈良漬とお番茶のお茶漬け、好きだったなぁ。『飴玉』お夏の意外な?一面を見ることができた。しかしここから仇に正体を知られることになる。そして『祝い酒』茂十郎の席が鍵でしたね。わかりやすい伏線、好きです。このまま終わりではなく、みんなのそれぞれが読みたい。これからもお夏たちの暗躍、読みたいです。これが時代もののシリーズの魔力か。2020/02/24
Lara
67
初めての岡本さとる氏の著作でした。短編4話、とっても楽しませていただきました。お夏という居酒屋女将、最初は不愉快に感じる程口が悪かったのですが、慣れてくると、その人となりが、良さが伝わってきました。いずれも悪を退治して、最後はすっきりする展開です。お夏と、料理人清次の関係というか、裏で何かをしているようですが、不明でした。9巻まで出ているようです、そのうち明かされるかもしれませんので、先が楽しみです。2020/01/11