内容説明
引っ越しのために部屋を片付けていた千波は、読んだ覚えのない一冊の本を見つける。ページをめくると、未開封の手紙が挟まっていた。差出人はYUKI。そこには、「わたしも人を殺したことがある」と書かれていた。YUKIって誰?私は人を殺したの?千波の過去の記憶を巡る旅が始まった。切なくも温かな真実が明らかになる感動のミステリー。
著者等紹介
加納朋子[カノウトモコ]
1966年福岡県生まれ。92年「ななつのこ」で第三回鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。95年に「ガラスの麒麟」で第四十八回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
98
★★★☆☆21098【いちばん初めにあった海 (加納 朋子さん)】靄がかかった様な出だしに始めは戸惑いました。この話はどこに向かっているんだろうと。ところが読み進むにつれて少しづつ輪郭が見えてきて、いつのまにか何かが心に響いてきました。静かにじんわりと。とても素晴らしい作品だと思います。◯生きていればね、長く生きていれば、人生にはとても耐えられないような哀しいことっていうのはあるものなんですよ。どう考えても不公平なことも、あまりにも理不尽なこともね、いっくらでもあるものなんです。だけど(あ!字数オーバー)2021/09/28
カブ
48
引越しの準備をしながら見つけた、1冊の藍色の本。こんな本、持ってたっけ?そして、そこに挟まれていた一通の開封されていない手紙。そこには「私も人を殺したことがある」とある。幼い頃の周りの大人の心無い言葉で生きるのが辛くなる2人の少女の2つのお話。2篇がシンクロして最後はホッとする。2020/02/14
達ちゃん
35
ちょっと不思議な感じのただよう中編2作。なるほどそういうことか。最後まで読んですっきりです。2021/02/02
はるき
33
新装版にて懐かしく再読。作風が今より少しとがった感じが新鮮です。母親目線ではなく、娘目線。2019/04/14
たぬ
32
☆3 「化石の樹」に出てくる虐待を受けていた幼女って麻子か…!と気づいたときはテンション上がったけどそこまでだなあ。タイトル作での匂わせ・思わせぶり・察してが強すぎて好みに合わない。この作者さんの本を今後も読むかとなったらかなり微妙。2021/07/27
-
- 和書
- 媚薬A~Z