内容説明
美人常磐津師匠・お沙夜の裏稼業は、大泥棒。ある時お沙夜は借金に苦しむ兄妹を助けるが、直後にその兄が何者かに殺されてしまう。きな臭さを感じ、相棒の彦次郎らと真相を探るうちに、八千両という大金の怪しい動きに気づく。あわよくばと大金を狙うお沙夜一味を待ち受けていたのは、江戸を揺るがす大悪党だった―。手に汗握る痛快時代小説。
著者等紹介
山本巧次[ヤマモトコウジ]
1960年、和歌山県生まれ。中央大学法学部卒業。第十三回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉となった、『大江戸科学捜査八丁堀のおゆう』(宝島社文庫)で2015年デビュー。現在は鉄道会社に勤務。18年、『阪堺電車177号の追憶』(ハヤカワ文庫JA)で第六回大阪ほんま本大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
88
軽く読んでしまうつもりが、なかなかに凝った趣向の作品で引き込まれた。解説で指摘しているように「必殺」シリーズに似た味わいがある。「必殺」シリーズと違うのは悪党を直接殺めるのではなく、コン・ゲーム的な仕掛けを使って陥れて社会的に抹殺してしまうところ。それだけではなく終盤は二転三転するし、ミステリー的な仕掛けも盛り込んで、かなり面白く後味も良い。ヒロインのお沙夜にも実は複雑な事情がありそうだし、これは巻数を追うごとに、痛快なシリーズに成長していきそうな予感。シリーズ2巻は刊行されてて、もう買ってしまったよ。2020/02/25
とし
83
江戸の闇風 黒桔梗 裏草紙。初読の作家さんです、美人常磐津師匠お沙夜、相棒の彦次郎と裏稼業は大泥棒、大泥棒が大悪党裁く痛快でミステリーな所も有り面白いですね。 2020/10/04
雅
66
闇で悪を倒す必殺仕事人的な感じと、相手を出し抜くコンゲーム的な感じと両方楽しめる。エンタメ時代小説でした2022/03/14
はつばあば
56
う~ん、私には必殺仕事人ていうより、雲霧仁左衛門の女性バージョンかと。人には誰しも裏の顔と言えば聞こえは悪いが二面性があるのは当たり前。それを隠すのも才能かと。この主人公のお沙夜さん長どすをしっかり振れるんですもの相当技量がおありかと。読める時にさっさ次行こう(#^.^#)2023/10/21
み
29
さくさくと♪最後の大物&お沙夜さんって(@_@)コンゲームで何転もしてお話しも楽しみました。2020/04/02