目次
第1章 今日のアート―情況と歴史(美術、アート、芸術、横文字の「ART」;「西欧式のART」とは何か ほか)
第2章 鑑賞編(『現役美大生の現代美術展』という実践;洗脳解除 ほか)
第3章 実作編(絵を作る;コンテクストと個性 ほか)
第4章 未来編―アーティストへの道(日本のロウアートマーケット;アートの地政学 ほか)
著者等紹介
村上隆[ムラカミタカシ]
アーティスト。有限介社カイカイキキ代表。1962年東京に生まれる。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。アニメから日本画までを貫く日本独自の美意識を「スーパーフラット」とシてコンセプト化し、現代美術の巨匠として世界で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
16
『ジョン・レノンとオノ・ヨーコのベッド・パフォーマンスが良い例です。コストはなにもかかっていない。裸でベッドに男女が居るのを公にして、ステイトメントを言った、ただそれだけです。しかし影響力は絶大だった。だから、アメリカという国家に睨まれた。作品にかかったコストと人の生きる美とが交換不能になるエリア。それが芸術なのです。』 村上隆さんの芸術起業論の実践編です。2018/12/08
やまねっと
14
芸術闘争論、とても良いタイトルである。最後まで読んでこの本にピッタリなタイトルだと思った。 僕は他人の評価したものしか価値を見出せないが、この本を読んでそれに価値をつける方法が少し身についたような気がした。それは出鱈目かもしれないが、集団でARTを作る意味などこの本に載っていることは現代美術家を目指すなら必ず読んでおいた方が良い、いい指南書であると思う。 あと、圧倒的な物量で作品を発表し続ける、村上隆の凄さがわかった気になれた。 美術界の構造やエージェントの大切さを知ることができたのは収穫でした。2024/09/25
SAT(M)
7
芸術は清貧でなくてはならない、芸術は俗世から分離された高尚なものではなくてはならない、芸術は何物にも縛られない自由で内省的なものではならない、という考えが蔓延し世界に誇れるアーティストが中々輩出されない日本のアート業界に真っ向から闘いを挑んだ本です。芸術家を目指す読者層に対しての熱い檄、というのがこの本の主題ですが、その中で現代アートの鑑賞の仕方というのも一つのテーマとして設けられています。芸術家が作品の中にコンテクストを「重ね」、鑑賞者に「絵解き」をさせるという駆け引きが、ゲームのようで面白いです。2019/05/04
die_Stimme
4
この前の『芸術起業論』よりも面白いとの噂を聞いて読み始めてみた。たしかにわたしもこっちのほうが面白いと思う。より村上隆がやってきたことのネタバラシ的なことをやっていると思う。2023/12/16
Yusuke Murakami
2
人々が自由神話を信じ過ぎてる所は同感。 自分にも当てはまり正直耳の痛い話ばかりなのだが理解力が乏しいからか矛盾を感じる部分も… でも読み進めていくうちにこの人を勘違いしていた自分に気づいた。なにもかも全てを否定している訳ではないのだ。また全てまに受けるわけでもなくこれを踏まえて論争を深めつつ行動していく事が今後芸術界には必要で、芸術自体も今の世の中には必要だなと今まで以上に感じた。 日本には特に芸術が足りてないなと思う。 最後には闘う勇気を持てる内容で終わった気がする。 コンテクストの重要性も理科できた。2021/03/31
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