内容説明
雑誌連載が10本に減り大いに危機感を抱き、プロットが浮かばずブランデーをがぶ飲み。原稿の締め切り直前、設定していたトリックが使えないことが判明。栄養ドリンクの三種混合を一気飲みし、徹夜で考え抜く―。どんでん返しの帝王がプロットの立て方や原稿の進め方、編集者とのやりとりを赤裸々に告白。本音炸裂、非難囂々の爆笑エッセイ!
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2010年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
207
『中山さん、都市伝説』『中山さんは七人いる説』作家さんや出版関係者でなくともこの本を読むとそう思ってしまう。次々と作品を世に出し続けているのが凄い。その上この日記だ!そのまま本になって読ませてもらっている(笑)年1本ペースでも十分認知もされ、やっていけると想像するがもう読者が期待しちゃうよね。書かなきゃ呼吸できないタイプなのだろうな。(映画も観たいしね)かなり面白く読んだ。SNSをやらない理由もわかる(笑)それにしても今まで自分の書きたいものを書いたことは一度もないって、凄くない?2018/09/19
nobby
195
いや、もう全編にわたる毒舌にクスッとニヤリが止まらない!そして何時も怯える『作家刑事毒島』の影(笑)「来年、再来年の仕事があるか心配だから依頼は全て受ける」という中山さん、調合エナジードリンク片手に睡眠・食事を削り、ひたすら書く日常は同じヒトだとは思えない!映画に愛を注ぐ様への自虐も含め度々記される「仕事せえ仕事」に思わず苦笑い…数多い出版社担当とのやり取りを、wikipediaで連載タイトル確認しながら読むのが面白かった。また、薬丸さん・下村さんなど錚々たる顔ぶれが頻繁に名前や事柄で登場するのも楽しい♪2018/10/23
utinopoti27
172
多作で知られる中山七里氏。本作は普段の執筆活動から一般見識に至るまで、その人となりを赤裸々に綴る日記風エッセイだ。とにかく執筆してナンボ。仕事依頼はことごとく快諾し、連載10本同時進行、月産600枚超、年4冊の新刊を出してもなお足りない、自称「一人ブラック企業」。おまけに大の映画マニアとくれば、寝るのが嫌いなのか(笑)。多少の盛り込みはあるにせよ、専業プロを名乗る以上、書き続けなければ死ぬくらいの覚悟は必要だそう。軽妙洒脱な文章に、時おり辛辣な猛毒を吐きつつの6百ページ。中山さん、くれぐれもお体を大切に。2019/04/15
修一朗
139
ピクシブ文芸で読了済みと思いきや,本の方は600ページを超す大著だった。通常の中山作品の二冊分はあるぜ。中山作品最長作だ。日記と言っても中身は意識的に限定していて,締切に追われる仕事と狭い業界話と趣味の映画の話なのだった。御本人の筆量を誇りつつ量書かないと生きていけないよと作家志望さんにはくぎを刺す業界人。あの驚異的な刊行ペースはベッドで寝る時間ゼロの生活と酒とエナジードリンクで成り立っていたのだ。中山さん,inputゼロで量産優先のスタイルはもう見直してもいいんでないかな。是非濃い作品をお願いします。 2018/09/30
sayan
126
6月~10月末プロジェクトのクロージング期日までを指折り分刻みでカウントし、絶え間なく来る督促メイルの受信通知に胃がキリキリした。「原稿締め切り直前、設定したトリックが使えない。栄養ドリンク三種を混合一気飲み」という文言に自分の姿を見て、現実逃避と傷のなめ合いを求め本書を手に取る。多重債務者と称し、食事の味は分からない、というも映画、読書に勤しむ著者の神経の図太さに救われる。が、言うに事欠いて「売れる人間は期限にこだわり、売れない人間は完成度にこだわる」と正論(暴論)を吐く。いや、本当におっしゃる通り…。2018/12/01
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- 和書
- 中國文人傅 第6巻 宋4