内容説明
佐江と谷神は高河連合が推し進める驚くべき開発事業の存在を暴き出した。だが、ヒットマンらしき男に命を狙われる佐江。死をも覚悟したその時、ライダースーツ姿の謎の人物が殺し屋の前に立ちはだかった…。高河連合の「Kプロジェクト」とは何か?佐江の「守護神」とは誰なのか?白熱のエンターテインメント巨編、圧巻の大団円!
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年、愛知県名古屋市生まれ。79年「感傷の街角」で小説推理新人賞を受賞しデビュー。91年「新宿鮫」で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門を受賞。94年「無間人形 新宿鮫4」で直木賞、2004年「パンドラ・アイランド」で柴田錬三郎賞、14年「海と月の迷路」で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
319
著者の筆力とシリーズが培ってきた世界観で一定以上の面白さは担保されているものの、話のスケールでは前作『黒の狩人』に及ばず、プラムに歴代ヒロインに並ぶような魅力が足りず、それに佐江が欲情してしまうものだから苦笑。そしてなにより、佐江では梶や西野の代わりは務まらない。『黒の~』では毛が頑張って存在感を発揮して穴埋めしていたのが、谷神では及ばずだった。佐江かっこいいというレビューも多くあるので、かなりの支持を得ているのだろう。しかし、私にとって佐江は誰かの女房役であってこそ魅力を最大に発揮出来るキャラ。2020/01/04
KAZOO
88
「狩人」シリーズ4作目です。これは未読でした。タイから戻ってきた暴力団幹部がその暴力団の利益確保のために動き始めます。それに対して、新宿署の佐江刑事とその相棒のタイ帰りの刑事がタッグを組んで邪魔をするというあらすじです。また暴力団が使う殺し屋と刑事を守るような人物が現れてということで、あっという間に読みました。最近の状況などがよくわかりました。2021/12/20
はにこ
57
今回も佐江がピンチすぎた。極道とのガチンコ勝負。プラムを救うためには、警察を頼れない。プラムみたいな若い子に佐江が惚れちゃったのがちょっと笑えるけど、自制心をきっちり持っていて安心したわ。プラムの悲惨すぎる人生がこれからは好転すると良いね。辞表を出した佐江。警察辞めるのかなぁ。2025/03/17
GAKU
55
狩人シリーズ第4作の下巻、再読。上巻のレビューでは今回の相棒、谷神刑事の存在感が弱いと述べたが、下巻で彼の正体が分かってからは怒涛の展開に。やはり今作も面白かった。このシリーズ初読は、1996年の第1作から2014年の第4作までを、刊行毎に読んでいたので、毎回間が空いて、今一刑事の佐江の魅力に気が付かなかった。今回シリーズ4作まとめて読んで、あらためて佐江の魅力に気付いた。見た目は髪が薄く腹の出た、強面のおっさん刑事だが、彼の刑事としての矜持はとにかくカッコよくて痺れた!⇒ 2021/01/20
きょちょ
21
シリーズで一番面白かった。 ワイルド7やダーティーハリー2のような途方もない話もあるが、暴力団排除の話はとてもリアリティがある。 今、世の中を騒がしているような犯罪集団がでてくるわけだ。 今回主人公の佐江の相棒になる公安出身の刑事も味がある。 タイの女の子の話は、いってみればとてもありきたりなのだけれど、殺し屋も含めて人間味が出てくるとこなんか良いね。 ★★★★2023/02/15