出版社内容情報
※新シリーズ こころの文庫
内容説明
置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。時間の使い方は、そのままいのちの使い方です。自らが咲く努力を忘れてはなりません。雨の日、風の日、どうしても咲けないときは根を下へ下へと伸ばしましょう。次に咲く花がより大きく、美しいものとなるように。心迷うすべての人へ向けた、国民的ベストセラー。新シリーズ!こころの文庫。
目次
第1章 自分自身に語りかける(人はどんな場所でも幸せを見つけることができる;一生懸命はよいことだが、休息も必要 ほか)
第2章 明日に向かって生きる(人に恥じない生き方は心を輝かせる;親の価値観が子どもの価値観を作る ほか)
第3章 美しく老いる(いぶし銀の輝きを得る;歳を重ねてこそ学べること ほか)
第4章 愛するということ(あなたは大切な人;九年間に一生分の愛を注いでくれた父 ほか)
著者等紹介
渡辺和子[ワタナベカズコ]
1927年生まれ。九歳の時、二・二六事件で父・渡辺錠太郎を目の前で暗殺される。聖心女子大学卒業後、56年、ノートルダム修道女会に入り、ボストン・カレッジ大学院に学ぶ。その後ノートルダム清心女子大学学長を経て、同学園理事長。2016年12月帰天(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
柊文庫本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
80
すごく沁みる本でした。昨年急逝されたシスター渡辺和子氏による魂の宿った言葉たち。「うつ病の人が読んだら救われない」というレビューもアマゾンでは見かけましたが、そんなことはないと思います。「人を100%信頼せず98%信頼する。2%はその人が失敗したときに許せるように残しておく」というのが特に心に残りました。悩みながらも慈愛と自愛に生きたシスターが神のみもとで安らかであらせられますように。2017/05/17
Shoji
77
含蓄のある示唆に富んだお話です。琴線に触れる言葉がいくつかありました。心に留め置きたいと思います。著者の壮絶な人生を知った今、まだまだ私なんて甘ちゃんだと思い知らされました。置かれた場所で咲くように少しでも頑張ろう!!2017/04/25
Aya Murakami
65
あいさつしない学生にむっとする著者…。父を虐殺した人間を許すという美談が世間の話題の中心ですが、こういう話を聞くと著者もやはり我々と同じ感情を持ったふつうの人間なのだなと感じました。そのうえであいさつしない学生こそあいさつ(というより温かい心配りというべきか?)を求めているという考えに至ったところは非常に尊敬できます。実習で表情のない能面のような感じの方と当たったのですがもしかしたら彼女こそ豊な情緒を求めているのでは…?なんて考えました。2018/06/24
さと
64
母の枕元に長く置かれていたのを失敬して。今回私の心に響いたのは『信頼は98%。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておく』という言葉。私はある人に100%の信頼を置いていた…必ずこうしてくれると信じて疑わなかった。が、その人の反応は全く意に反したものだった。予想もせぬ展開に心は動揺し様々な感情が湧き溢れた。期待はするが、もしそうならなかった時のために自分の心に柔らかな布団を敷いておけばよかったと、この言葉の意味を思った。そしてまた同時に『神は決して、あなたの力に余る試練を与えない』の言葉。2021/06/13
Koning
38
ある意味当たり前のことしか書いてない本。だが、その当たり前を支えるバックボーンとしての信仰があるからこそ言えることでもある。という一冊。昨年帰天してしまわれたことでいつかは読まねばと思っていたので、文庫になっていたのは絶好のタイミングなのかもしれない。しかし、当たり前でも難しいことなのだよね。本当に。ヨブを気取るほどに悪運に見舞われてるわけでもないあたりでグダグダ言っちゃうのは確かにダメだよねぇ、と。2017/05/07