内容説明
クビを宣告されたプライドばかり高い圭輔、自身の夢と家族との間で葛藤する武、やりたいことが何もない超現実主義の心花…。そんな彼らが、ど田舎のスーパーなどで働きながら、共に野球をするはめに。目標はまさかの全国制覇!?はみ出し者の彼らは、人生の逆転ホームランを放つことができるのか。かっこ悪くて愛おしい、大人たちの感動物語。
著者等紹介
須賀しのぶ[スガシノブ]
上智大学文学部史学科卒業。1994年「惑星童話」でコバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞し、デビュー。『革命前夜』で第十八回大藪春彦賞を受賞、2016年には『また、桜の国で』が直木賞にノミネートされる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
今まで読んだ本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょこまーぶる
81
読後は「面白かったなぁ~」と心から思った一冊でした。スポーツ小説は大好きだし、読み進めていても泣き笑いの世界にも浸ることができて、心のビタミン剤を飲んだような感覚です(言い過ぎかな?)。で、この物語はプロ野球ではなくクラブチームを舞台としているからこそのコンプレックスというか挫折感というか、そういう感覚がベースとなっている事が共感もできますね。リーダーシップ、チーム力などを考えされる場面もあり、ページを捲るスピードが速かったですね。そして、コンプレックスや挫折は大切な心の処方箋だなぁ~とも思いましたね。2020/02/28
のぶ
72
ここまでどっぷり野球に浸かった小説を、ここしばらく読んだ記憶がない。舞台は地方のノンプロのクラブチーム。このチームが都市対抗の優勝を目指す話。一応構成は章ごとに中心となる選手を据えて展開する。アマチュアで企業がバックについているわけではないので、収入や生活の問題が付いて回るが、作品はそれについての記載はわずかで、とにかく選手の野球に対する情熱が熱く伝わってくる。スポ根ものとは一線を画す小説で、各登場人物の個性も的確に描かれていて、とても面白い一冊だった。2017/05/31
ぶんこ
67
ドラフト会議での指名が流れ、社会人野球の選手をしてきた高階選手が、新潟の小さなクラブチーム所属となって奮闘。「野球を楽しんで」という片桐監督の指導方針も良かったですし、キャプテンとしての國友さんも素敵でした。野球選手は意外と選手生命が短いから、多額の契約金は大事にしなくてはいけないのに、祖母との二人暮しの村人たちに、半分奪われた?うらみたくなるのも無理ないかな。小野寺さんとのお喋りで心ほぐれたのか、直海さんが少しずつ立ち直っていくようでホッとしました。クラブチーム野球は趣味?と言った國友夫人に唖然。2018/10/01
K
57
誰が主人公なのかわからないのと後半ちょっと物足りない感じはしたけど野球を通して選手達が成長していく姿がとても良かった。2017/06/12
やな
49
クラブチームの物語。みんなの意識の変化が巧みに描かれていて面白かった。いつまでも熱い気持ちを持ち続けたいもんです(^^;2020/11/03