内容説明
勤務時間は患者と世間話をし、毎日定時に帰宅する医師の紺野佑太。ナース達からは窓際ドクターと陰口を叩かれているが、研修医の真吾は彼が気になって仕方ない。ある日、患者が難病「バッド・キアリ症候群」と診断され、紺野一人が誤診に気がつくが…。訳ありベテラン医師とさとり世代研修医の交流を描いた「研修医純情物語」シリーズ最新刊。
著者等紹介
川渕圭一[カワフチケイイチ]
1959年群馬県生まれ。パチプロ、数社の会社勤務、一年間の引きこもりを経て三〇歳で医師を目指す。三七歳で京都大学医学部卒業。大学病院で研修医として勤務し、その経験をもとにしたデビュー作『研修医純情物語先生と呼ばないで』がベストセラーになる。現在フリーの内科医として働くかたわら執筆、講演活動に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんこ
41
朝の6時から入院患者をまわり、午後からはデイルームで患者や家族と親しく話す「窓際ドクター」紺野佑太。末期がん患者に、治療を施すよりも、自宅でやりたい事をやる事を優先する紺野医師。それをよしとせず、抗がん剤治療を勧め、苦しむ患者の病室を一度も訪れない主治医って。。私自身の入院時の医師を思い出しました。つくづく当たり外れがあるなぁが実感。果たして藤山真吾君は「窓際ドクター」になれるでしょうか。2023/10/02
harupon
23
面白かったです。研修医藤山慎吾から見た窓際ドクターと呼ばれている紺野佑太の物語。あの人は朝6時から勤務し、午後からはほとんどの時をデイルームか患者の部屋で過ごす。午後6時きっかりに病棟を後にする。あの人のオフの姿に興味を持った慎吾。私も楽しく読み進めました。「ふりかえるなドクター」を読み飛ばしていました。幻冬舎文庫でのこのシリーズ、表紙はスカイエマさんのイラスト。かっこいいです。2021/02/19
きまたよ
15
いつも窓際にいて患者と話している医師。新米医師の目を通して、彼を描く。医療とは、病気を治すことが目的ではなく、患者に人生を生きてもらうためにある。そんなことを言いたいのかな。2020/01/25
ロボット刑事K
14
これまで順番に読んできて、川渕氏の作品はサクサクよめるけど、イマイチ私には合わないみたいだなあ、と感じていました。で、そんなモヤモヤを抱えての4冊目。そしたら。なんだよ川渕さん、やりゃあできるじゃん!だから何なのこの上から目線は。37歳で医師になったという「あの人」の矜持というかスタンスが実在できるかは難しいですが、患者にしてみたら安心でしょうね。ただ、異動を提示され、それに従わず辞表を提出する流れは少し違和感を覚えました。☆4つです。積読に川渕氏の著作は残り一冊。次の作品も、面白いといいのですが。2021/10/05
tomtom
12
窓際ドクターのようになんとなく話せる人が居るのはホッとするだろうな。特に病気の時には、病気に関係なくても医師と話すことで安心出来るだろう。主人公もそんな医者になって欲しいと思った。またシリーズ物だったので他の物も読んでみたい。2022/01/17