内容説明
百姓から憧れの武士へと出世した藤吉に、中小姓として俸禄と姓が与えられた。ある日、奉公先である永穂家の家宝が盗まれる。探索を命じられた藤吉は、上役の辻村覚助から意地の悪い妨害を受け、唯一の手掛かりを失う。また追い討ちを掛ける様に嫌味な上役が新たに現れ、藤吉は窮地に立たされる事に。出世の道に暗雲垂れ込める、逆境の第二弾。
著者等紹介
千野隆司[チノタカシ]
1951年東京都生まれ。國學院大学文学部卒業。90年、「夜の道行」で第十二回小説推理新人賞を受賞し、選考委員から“第二の藤沢周平”と賞賛される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
122
出世侍「出る杭は打たれ強い」2巻。2巻を先に読んでしまった、大きな目的を持ってコツコツと前向きに努力する主人公川端藤吉さん、派手な剣戟シーンは無いが何処まで出世できるのか先が楽しみです。2016/06/02
はにこ
22
一作目から鬱陶しかった覚助のみならず、薗枝という新たな鬱陶しい奴が。あんな上司でも腐らず諦めず、藤吉は偉いわー。野心家だけど、正攻法のみで攻めていくから応援したくなるね。前回ほどではないけど今回も出世した藤吉、次はまた新天地だねぇ。2021/03/22
美月0217
15
あらら…読み終わったのに読んだ本にしてなかったわ…藤吉がどこまで出世していくのか楽しみ!こんなにトントンと行くわけないと思いながらも次が楽しみになってしまうんだけど…(笑)2016/06/14
あちこ
11
八百石の旗本、永穂家の中小姓になっての色々。上役の覚助に意地悪をされながらも、若殿や中間頭の伝助に支えられて日々を過ごす藤吉。ある日、永穂家にたまに出入りしていた、小笠原家の千寿姫が浚われる事件が起こり……。1巻の出世スピードは驚異的だったけれど、2巻になって落ち着き。まあ、お侍になってからが本編だからそりゃそうか。それでも最後は無事取り立てられ、さらなる出世の足がかりをつかむ。はてさて新天地ではどうなる事やら。2018/03/23
hiyu
6
爽やかな読後感。ある意味出世するべくして出世している。出世するにつれ、覚悟も少しでずつ備わっている、何とも言えない感覚。あと半分、一体どうなるのか?これは楽しみ。2017/08/03