内容説明
靖国で会おう!昭和二十年、若き海軍飛行兵・武者滋中尉は、夜間戦闘機「月光」に乗って出撃した。B29を迎撃するも被弾。命からがら辿り着いたのは、現代の厚木基地だった。還る場所を失くした青年が見た変わり果てた日本。そして、二度と会えないはずだった大切な人の姿。時空を超えた“英霊”が問いかける生きる意味。感動の歴史ロマン。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
1934年東京都生まれ。コピーライター、テレビCM制作会社経営を経て、80年、『死者の木霊』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょろこ
107
考えさせられた一冊。夜間戦闘機月光で出撃した海軍飛行兵、武者滋中尉が62年後にタイムスリップした物語。丁寧に描かれた出撃するまでの心情、束の間の恋が苦しい。時空を超えてからの彼なりの靖国神社論は堂々巡りの問題、今への問いかけのようでもあり考えさせられた。靖国問題は国や立場が違えば考え方、捉え方もさまざま。唯一の拠り所として「靖国で会おう」の言葉を胸に散って行かれた英霊たちが確かに居たこと、御霊が眠る場所として誰もが手を合わせられたらいい。あの時代の待つしかできない女性の想いにも涙。せめて来世で会えたら…。2025/08/10
梅ちゃん
22
昭和二十年五月、若き海軍飛行兵・武者滋中尉は、のべ500機のB29の編隊に向かって、夜間戦闘機「月光」に乗って出撃した。彼には想いを寄せる女学生 沖友美子がいた。その戦闘で被弾し、怪我をしながら愛機を着陸させたのは現代の厚木基地だった。 「靖国で会おう」という言葉の重さを考えさせられる作品。私自身は、平和な時代しか知らない。先の大戦で散華された方々を祀る靖国神社、まだ訪れたことがないので是非詣りたい。2025/08/25
森林・米・畑
19
殺人犯や刑事が出てこない内田作品。過去から現代にタイムスリップして来た海軍航空隊員の話。靖国神社問題を様々な立場からの意見や考えで捉え、今生きている日本人として知らなければならない知識を少しは得られた気がする。時空を超えた出会いや運命もあり面白く読めました。2016/10/19
0717
17
昭和20年5月夜間戦闘機「月光」で出撃した武者滋中尉は、B29を撃墜するも自らも被弾、墜落寸前に暗雲に突入すると瀕死の状態で着陸したのは現代の厚木基地でした。生きた英霊が見た現代の社会、靖国問題(私は問題などあるものかと思ってますが)が語られます。タイムスリップのファンタジー小説形式で先の大戦の意義、戦後社会、マスコミの問題がコンパクトに纏められていて良かったです。2015/12/09
来未
13
今年で終戦から67年が経ちます。浅はかな戦争への知識の中、本書「靖国への帰還」は様々な視点で戦争を捉えさせてくれました。終戦記念日での公人の靖国参拝の是非が取り上げられますが当時の国の為に命を捧げた方達の思いが「靖国で会おう」に集約される程、心の拠り所にしていたんだなと思いました。様々な戦地で戦った方それぞれの方の思い。そして家族のもとに、愛する人のもとに帰りたかったという思いを感じれば感じる程言葉に詰まる思いがあります。靖国神社に対する意見は賛否両論。読了後、難しい話だけど向き合いたいなと思うのでした。2021/08/10




