内容説明
九十七日に及ぶインド一人旅を経てベジタリアンになるも、ハードな撮影を乗り切るべく今やすっかり肉食に。長年、舞台のお仕事を避けていたにもかかわらず、初舞台に選んだのは一人三役の超難役。富士登山、断食、お能にヨガと、止まる所を知らない女優・中谷美紀の探究心。そんな気まぐれな女心と、日常のささやかな幸せを綴った珠玉のエッセイ集。
目次
Lisi`ereのお洋服
なまはげ披露宴
インド再び
Hot,Hotter,Hottest
ローマの夜
間違えてもいい
秋のトレッキング
ホメオパシー
断食の巻
立礼点前〔ほか〕
著者等紹介
中谷美紀[ナカタニミキ]
1976年東京都生まれ。女優。数々の映画、ドラマ、CMなどに出演。初舞台『猟銃』では、第四十六回紀伊國屋演劇賞個人賞などを受賞。二作目の舞台『ロスト・イン・ヨンカーズ』では、第二十一回読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞。絵本、エッセイ集、旅行記の刊行など、その活動は多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒロミ
47
タイトルとはうらはらに一本筋の通ったハンサムウーマンぶりを感じる中谷美紀さんのエッセイ。全然きまぐれじゃないと思います。凛とした強い意志を感じる。某誌のインタビューで高橋さん訳のヘルマンヘッセがお好きと仰っていた美紀さんだが、語彙が豊富で文章が美しい。紳士物の傘への偏愛や季節の移り変わりの美などが端正な文章で綴られているのを読んでいると白洲正子を彷彿とさせた(演じておられましたね)。カナダでの舞台の話は読み応えがあった。今時めずらしい良い意味で孤高の輝きを放つ女優さんだ。2015/09/01
U
40
秋の始まりに、息抜きがてらよみました。震災を機に日本文化への思いをよりつよくした中谷さん。彼女、竹を割ったような性格をしておいでで、聡明な女性でありながら、意外と男っぽいところがあると思いました。白洲正子を演じるために、能のお稽古を一年間なさっていたことや、落款印をご所望でおつくりになったこと、わたしも仕事がら身近な、志村ふくみ先生や赤木明登先生、川瀬敏郎先生らと交流がおありだったことなど、新たな発見に一層、親近感がわきました。女優さんのエッセイをよむと、人間味がよく伝わって、敷居がひくまるからいいなあ。2015/09/01
masako
13
以前から興味ある女優さんの中谷美紀さん。寝る前にちょこちょこ読んでた。言葉の綺麗さが心地良く、読みながらいつの間にか眠ってた事も多々あり。日常の事、1人3役の舞台「猟銃」、日本文化と日本への思い。時々出てくる辛辣な言葉も面白く、自分を過大評価せず、筋の通った方だなと思った。2016/01/07
はるき
11
自分で自分を鍛える。得た縁を守り育む。華やかに見える女優業を支えるのは堅実で豊かな愛おしい日常。凄まじい努力家で、遊び心と苦難を糧にするしなやかな強さ。芯(心)の強さを感じます。2024/11/04
yuhwen
10
読んでると何故がすっと背中が伸びる感じ。和を大事にしておられる。そしてストイックな生活。日々の生活を大事にせねば⭐⭐⭐⭐病院用2016/12/28