内容説明
私が子供だった頃、夏休みが終わると、日本脳炎で二人が死んで、教室の机に花が飾ってあった。ひどい時代だったが、希望だけはあった。一方、非正規雇用者が増え、財政破綻寸前の現代には不安や閉塞感が広がっている。うつ病や自殺を回避することをまず考えなくてはいけない…。硬直した思考を刺激し、萎縮した心を震わせる、サバイバルメッセージ。
目次
草食系と肉食系というごまかし
無関心とバカと無知
サイゼリヤの誘惑
レゲトンとサルサ
二三歳なんて若くない
超人のような老人たち
普天間を巡る思考放棄
悪役はもう生きていけない
怒らない若者たち
犬との散歩でサバイバル
寂しい勝ち組
善戦すれば負けてもいいのか
スペインサッカーと参議院選挙
涙の数だけ強くなれる?
逃げ切りの中高年、犠牲になる若者たち
枯れゆく欲望
二一世紀のビートルズ
著者等紹介
村上龍[ムラカミリュウ]
1952年長崎県生まれ。76年「限りなく透明に近いブルー」で第七五回芥川賞受賞。「コインロッカー・ベイビーズ」で野間文藝新人賞、「半島を出よ」では野間文藝賞、毎日出版文化賞を受賞。『トパーズ』『KYOKO』で映画監督も務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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