内容説明
娼館に売り飛ばされ調教された少女。大きい胸をもてあましている女性。不倫の恋人に飽いて、高校生に惹かれていく病院受付の女性。SMの世界に足を踏み入れてしまった地味なOL。湯船の中で前日の甘い記憶を思い出しながら一人で楽しむ女性。生徒と関係を持ってしまうピアノ講師。様々な形の愛が描かれた気鋭女性作家による官能アンソロジー。
著者等紹介
吉川トリコ[ヨシカワトリコ]
1977年愛知県生まれ。2004年「ねむりひめ」で、第3回「女による女のためのR‐18文学賞」の大賞・読者賞をダブル受賞
朝比奈あすか[アサヒナアスカ]
1976年東京都生まれ。2006年「憂鬱なハスビーン」で第49回群像新人文学賞を受賞
南綾子[ミナミアヤコ]
1981年愛知県生まれ。2005年「夏がおわる」で第4回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞
中島桃果子[ナカジマモカコ]
1979年滋賀県生まれ。2008年『蝶番』で新潮エンターテインメント大賞を受賞
遠野りりこ[トオノリリコ]
1975年、東京都生まれ。2008年、「朝顔の朝」で第3回ダ・ヴィンチ文学賞読者賞を受賞。11年、『マンゴスチンの恋人』で第12回小学館文庫小説賞受賞
宮木あや子[ミヤギアヤコ]
1976年神奈川県生まれ。2006年に『花宵道中』で第5回「女による女のためのR-18文学賞」大賞と読者賞をW受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
214
【読メエロ部】うぅぅん、どの作品も好きだけど、最後の最後でやはり宮木センセに陥落させられた!男性の手・指フェチっていう女性は多いですよね。ぜひご一読を。2016/07/09
まつこ
58
「女による女のためのR-18文学賞」受賞の作家さんが多いです。官能小説と言えばそれまでなんですが、気だるさや生温さそういったものが癖に。好きな作品っていうのとは少し違うけれど、気に入ったものは吉川トリコさんの『ポルノ姫』。自らも娼婦の女主人がいなくなってしまった館の娼婦と配達人の様子を過去も交えて描かれています。朝比奈あすかさんの『星屑おっぱい』はコンプレックスとの向き合い方、葛藤に少しだけ共感。宮木あや子さんの『指と首』は最後に戦慄が走りました。他は理解し難い物もあるのですが、未知の世界もたまには。2014/09/20
papako
57
電子書籍セールで。官能小説なのかしら。切ない女子の想いがあふれてました。タイトル、ちょっと違う気がしたけど。短編なのに濃密。濃密なのにするっとしてる。ちょっと不思議な読み心地でした。吉川トリコ、遠野りりこさんのが良かった。2018/10/03
けいこ
43
女性作家さん6人の官能アンソロジー。ちょっと生々しい表現があるものの、繊細な心の動きがしっかり描かれているのはさすが女性作家さんだなと思う。遠野りりこさんの『蜜しぼり』がSMの独特な世界ではあるが切なくて印象に残る。実はSの方が尽くしてるというのは私も前から思っていた(←何を思っているんだ、私 笑)そしてなんと言っても宮木あや子さんの『指と首』。唯一既読だったけれど、何度読んでもゾワゾワする空気感は他を圧倒。う〜ん?という作品もあったものの装丁とタイトルも素敵で概ね満足の1冊。ご馳走様でした。2021/05/03
らむり
40
女性作家による官能アンソロジー。朝比奈さんと南さん目当てで手に取りました。宮木さんのが一番好きかな。中島さんのはよく分かりませんでした。南さんのと遠野さんの作品は性癖が面白かった。2014/02/20