内容説明
散歩嫌いの愛犬“はな”を抱き、今日も近所の公園へ。犬ママ友とおしゃべりし、芝生の上で微風に吹かれ、いいようのない充足感を得る。目下の悩みは太り気味の“はな”の体重と、自身の終末までの諸問題。死んだ両親や過去に心乱されることもあるけれど、独りで年を重ねる日々は明るい。潔さとリアルさにファン急増中!好評エッセイ第二弾。
目次
おすそわけ
17回忌
はなは女の子
セシルカットをめざして
記憶
食べること、生きること
バギーに釘付け
お散歩仲間と
スッピンになれない
年寄りの自覚
疑似親子
捨てられなかった本たち
著者等紹介
藤堂志津子[トウドウシズコ]
札幌市生まれ。1987年「マドンナのごとく」で北海道新聞文学賞を受賞。88年「熟れてゆく夏」で第一〇〇回直木賞を、2003年「秋の猫」で第一六回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風花
9
1に続いて読了。今回も淡々と愛犬との日々の暮らしが綴られております。還暦を過ぎられた著者の文章から、若い頃と少しずつ変化し老いに向かっていく様子が伝わってきます。特に「食生活の混乱」の部分が好きでした。「何を食べても美味しくない。若いころ好きだったものが以前よりも美味しく感じない。」と書いていらっしゃいますが、50代の私でも若干その状態になりつつあるようです。自分も近いうちに確実に老いは訪れることなので、淡々と綴ってくださる藤堂さんのエッセイを読むと気が楽になれる気がしました。【★7】2015/05/09
nappa
5
愛犬はなちゃんとの日常がメインのエッセイ。ほっこり。2018/05/06
アン
3
藤堂さんの独女日記2。愛犬はなを甘やかすので体重が増えてるのを気にしながら、散歩に出かける藤堂さん。はなは抱っこ散歩が好きでなかなか歩かないので大変。あの手この手で歩かそうとするが、ついにはバペットバギーを購入する。自身の母親を長いこと看護し、父親との確執(?)からもやっと開放されたと感じると2には書いてある。50過ぎて、老親がいる私には何かと参考になるエッセイでもあった。それでも日々喜びをさりげに見つけながらはなちゃんとの毎日が楽しみ、生活を楽しんでる様子がわかる。2も読後感ほっこりで楽しかった。2015/08/18
gram1126
2
60代のエッセイ その年代は人はそういう風になるのかと興味深い2016/03/25
poefan
1
待ちに待った続き。もったいないことにあっという間だった。文学的でありながら抱腹絶倒の面白さ。筒井康隆の「日々不穏」を思い出した。2014/03/31