内容説明
19世紀、英国。良家の令嬢ミネルヴァは地質学に夢中だ。ある日、洞窟で先史時代の貴重な化石を発見した彼女は、それをスコットランドで開かれる王立地質学会で発表しようと決意した。折しも、名うての放蕩者ペイン卿がミネルヴァの病弱な姉ダイアナに求婚するといううわさを耳にする。だが、堕落した遊び人と姉を結婚させるわけにはいかない。姉を救うため、また、学会への出席も果たすため、ミネルヴァはペイン卿に自分と駆け落ちしてほしいと持ちかける。目的を遂げたら、関係を解消するつもりで。ところが、ペイン卿は女性が横にいないと眠れないという。やむなくミネルヴァは添い寝するが、未知の快楽まで発見することに…。大胆な展開に胸躍るロマンス。
著者等紹介
デア,テッサ[デア,テッサ] [Dare,Tessa]
「ヒストリカル・ロマンスの新星」と評される、ニューヨークタイムズ紙やUSAトゥデイ紙のベストセラーリスト常連作家。2010年、Surrender of A SirenでRITA賞ファイナリストとなったのち、2012年、『きみはぼくの帰る場所(A Night to Surrender)』でRITA賞(リージェンシー・ヒストリカル部門)を受賞。そのほかロマンティック・タイムズ誌のレビュアーズ・チョイス賞など数々の賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ち~
31
シリーズ2作目。本と地質学が大好きなメガネっ子ミネルヴァ。心血を注いだ大発見を学会で発表するため、前作で登場したやる事全て裏目に出るお調子者のトラブルメーカー子爵コリンと駆け落ちすると書き置きを残し、嫌がるコリンを連れてスコットランドへ。コリンがついた嘘(ギャグ?)が数々のトラブルを巻き起こす波乱の旅路。そんなコリンと怒りん坊で頑張り屋さんのミネルヴァの丁々発止のやりとりが面白くないワケがない!コリン幼少期の辛い体験や大雨の中、大きな事故が起こったりと緊張の展開も。今作でコリンは素敵な王子様になりました!2020/06/05
Miyuki_fsog
18
女好きの放蕩者・コリンがヒーロー♪ 幼い頃の悲劇から『女が隣に居ないと眠れない』 そして ヒロインは地質学に夢中なミネルヴァ♪ 偽の駆け落ちの旅の間に 二人がそれぞれの殻を破って変わっていく様が とても良かった❤ シリーズ次作も楽しみ(*≧∀≦*)2018/05/26
たまきら
17
女子の花園がいきなり不良まみれの男子校と共学になったかのような、吹き出すような1作目で登場したやんちゃな子爵様と、彼から病弱な美女である姉を守ろうと奮闘する地質学者の次女の、ふきだしっぱなしのロマンス(なんだろうか…ラブコメというべきなのだろうか。とにかく、男子がおかしすぎる。個人的には弟的な魅力ですが、一緒にいたずらをしたり、嘘をついたり、何か爆発させたりしたいぐらい魅力的なキャラでした。地質学と古生物学のところは自分も大好きな分野なのでニッコリ。古生物学史には、実は女性の存在が大きいですから!2016/04/04
キッチンタイマー
11
眼鏡の地質学者のエムと田舎に来たチャラ男子爵がスコットランドに表向き駆け落ちするハートウォーミングな話。閉所恐怖症でかつ家族を失ってるトラウマを持った男は案外手強いはず。2017/10/15
しゅえ
7
シリーズものと知らずに読んでしまった…。どうりで序盤の展開が急&説明不足と感じたわけだ(笑)。駆け落ち珍道中はハプニング続出でおもしろく、ラストもきっちりまとまって「後年笑いながら語れる思い出話になりました、ちゃんちゃん」な締め。だけど!大ぼらに振り回されるのは自分だったら絶対嫌だと思ってしまった(笑)。ミネルヴァの懐の深さを感じた一冊。ドラマティックなのにあっさり読めるのが著者の持ち味?2019/04/23