内容説明
田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった―。
著者等紹介
百田尚樹[ヒャクタナオキ]
1956年大阪府生まれ。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」などの番組で活躍後、2006年に『永遠の0(ゼロ)』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
1362
稀代のブスが整形により美人に変身し、復讐をしていくというストーリー。よくある話だが整形に関してやたらと詳しく女性を徹底的に、美かブスかで分別する展開もある意味新鮮。だが百田尚樹はこの本で何を描きたかったのか。面白く読める本ではある。2012/08/14
HIRO1970
1189
⭐️⭐️⭐️最近、私の周りでは急激にファン層が減っている百田さんですが、私的には乗り掛かった船で非常に面白いと思うので止められません。本作もピンクレディの表題曲が何度も頭の中でリフレインする中、たっぷり堪能させて頂きました。日本的には、まさにモンスターそのものの主人公ですが、ミスコリアンの世界代表に残った方々を見た時には切実に笑えないものがあったのを思い出してしまいました。化粧と整形の境界線がますます曖昧になっている昨今の風潮に警鐘を鳴らしているとも思えます。男性も髪の毛を植える時代なのでお互い様かな。2016/01/25
再び読書
781
読み出すと一気に読んでしまった。女性が美に執着する意味が良くわかった。個性的な事が逆に評価されない日本の社会のありかたを炙り出している感もある。また整形により、人生が変わるという事実もひしひしと伝わってくる。美人は性格も良い様に取られるというのは、少し反論もあるが、扱いが変わるというのは納得はいかないがこれもまた事実であろう。愛されるより愛したい、その気持ちが命を懸けても英介に賭けた孤独な戦いが頁をめくらせた。少し前に読んだ「幻夜」の美冬を連想させた。げに怖きは人の執念ですね。2015/01/14
ミカママ
720
いやーおもしろかった。おそらくずいぶん取材したんだろうな。美容整形外科医がそのまま話しているような、文中のセリフがとっても興味深かった。現在の世の中での「美の立ち位置」みたいなのが、よく描かれていると思う。それにしてもラストがな。和子には幸せになってほしかったな。2013/09/27
鉄之助
559
中村うさぎの文庫本・解説が良かった。美容整形は「ゴールのないゲームを延々と続けるようなもの」。自身が何度も美容整形を繰り返した体験からリアルに迫る美への分析が、大いに腑に落ちた。主人公は、町一番のブスで「モンスター」というあだ名までつけられていたが、総額1000万円もかけた整形の結果、絶世の美女に変身。貶められた男たちに復讐するため、故郷へ帰る。この本リアルさは、整形術の描写が、実に詳しい。1ミリ目をいじっただけで印象が大きく変わったり、口だけで500万円もの「大手術」になったり。図解があった方が良かった2024/05/07