内容説明
近江国に名もない土豪の子として生まれ、禄高わずか八〇石から三二万石の大大名へと破格の出世をとげた藤堂高虎。その間浅井長政から始まり、織田、豊臣秀長、秀吉、そして最後は天下の徳川将軍家へと七人も主を替えて仕えた「城づくり大名」。誰も人を信じない男・家康の肝をつかみ、乱世にも治世にも生き残る智恵と覚悟を描いた傑作戦国小説。
著者等紹介
小松哲史[コマツテツシ]
1943年東京都生まれ。早稲田大学政経学部卒。中学校教師を務めたのちアメリカ、カナダに渡る。帰国後、学習塾経営、通信社記者、雑誌ライター他に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆみきち
1
藤堂高虎初めて知りました。なんか歴史に益々興味でました。2017/10/07
美代子
1
三成に対する不信抱きすぎな高虎公に笑ってしまう。作者さんは三成嫌いなんだろうか。 高虎について流れがわかりました。家康の信用を得たやり取りには、高虎の処世術すごいなあと。家光に爺と呼ばれるほど幕府に信用されるなんてね! 藤堂藩が幕末まで残ったのもいいはなし2014/04/23
カーリー
0
田沼意次と双璧をなすくらい後世の評価(儒教精神が蔓延しているため、不正とか主君替えがNG)が不当に低い藤堂高虎の小説。 藤堂高虎の猛将かつ能吏(本作のテクノクラートが的確)たる高虎の生涯が味わえた。 加藤清正に世渡り上手を加えたら藤堂高虎になるのかなと。2017/08/25
hisaos
0
テクノクラート高虎の生涯。戦国小説というよりビジネス書のように書きたかったことがあとがきからわかる。戦国武将というと刀槍を手に戦うイメージでひとくくりになってしまうが、彼らの中にもサムライと官吏、良将と良吏などいろいろ性格の違いや向き、不向きがある書き方をしていることが面白い。高虎自身も最初は武辺者でしかないが、城作りに興味を持ち、マルチな能力と頼りがいのある経歴の持ち主として成長していく。高虎の立ち振る舞いを現実にやろうと思ったらとても自分には耐えられそうもないが…2015/05/10
Zhao
0
一年ほど前に安倍龍太郎の「下天を謀る」も読んだけど、やはり藤堂高虎は生き方として渋いねぇ。状況に流されることなく、自らを磨き路を切り開くというのはなかなかできないことだものねぇ。2012/09/09
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