内容説明
十二歳で親に捨てられた孤独と貧乏と寂しさは全部“笑い”で乗り越えた!人気落語家の壮絶自叙伝。
目次
第1章 まずは一人いなくなった
第2章 オトンという名の欠陥人間
第3章 人生で一番長い夜
第4章 ひとりぼっちのサバイバル
第5章 孤独の出口
第6章 スタートライン
著者等紹介
桂雀々[カツラジャクジャク]
落語家。本名、松本貢一。1960年8月9日、大阪市住吉区に生まれる。77年6月1日に上方落語の桂枝雀に入門。同年10月に名古屋・雲竜ホール(現フレックスホール)の枝雀独演会にて「浮世根問」で初舞台を踏む。2007年には落語家生活三十周年を記念した六日間連続独演会「雀々十八番」を東京・大阪で開催。テレビやラジオ番組、映画に出演するなど、タレント、俳優としても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
57
「ひとり暮らしの小学生」を読んで、「この時代に子供だけで生活なんてありえない」と書いたら、元ネタがあると。悲しいかな子供は親を選べない。親に親としての覚悟が無かったり、虐待があったり大変な世の中だけど、まだ昭和の時代には世間の眼と云うものがあった。結構うっとおしいものだけど「地域の子」として目配りがあった。お互いが貧しくても自分の子と同じように扱ってくれたように思う。雀々さんが枝雀さんの弟子になれて本当に良かったと思う。「必死のパッチ」・・今の若い人たちに足りないのはこの生きる逞しさ。是非読んでみて下さい2016/07/29
またおやぢ
15
人生は糾える縄の如し。小学校で母に捨てられ、中学校で父親に放置され、心中未遂の憂き目に会いながらも、こういった体験を本にまでできるのは、ある意味幸せな人生を歩いているのやと思う。幸せなんは、もちろん雀々師匠が「必死のパッチ」で生きてきたからであり、その魂に共感し助力してくれる人の存在があったからだろう。2016/08/12
退院した雨巫女。
14
《私‐図書館》こんな親は、最悪ですね。しかし周りの人に恵まれて、よかった。2011/07/25
kera1019
11
「必死のパッチ」って凄く良い言葉ですね。とにかく前向きに周りに迷惑をかけずにというところに雀々さんの落語の原点があるような気がします。雀々さんの落語を聞くといつも元気がもらえます。2017/09/06
茶メル
10
○どんな悲しみも苦しみも最後ちょっとオチつけて笑いにしてしまう所が大阪人のサガ。ふざけてるだけじゃない、周りに心配させないように無理してるだけ。でも笑ってくれたらこの人味方やなって元気沸いてくるからやめられへん。雀々さんは正に笑いを源にして生き延び、とうとうプロになってしまった!ボクは落語に出会うために親に捨てられたんちゃうかって言葉、ズシンときました。2010/10/01