内容説明
別れから七年後、紅の元恋人の潤吾の小説が日韓でヒットする。奇しくも父親の出版社が賓客として招いた潤吾は、紅に告げる。「この再会が最後のチャンスだということだけは分かる。この機会を逃したくない」捨て切れずにいた紅の愛が再燃する。再会の七日間、ソウルで愛の奇蹟は起こるのか?韓国人気作家が辻仁成と同時に描く傑作長編。
著者等紹介
孔枝泳[コンジヨン]
1963年ソウル生まれ。自立を目指す女性三人の葛藤を描いた代表作『サイの角のようにひとりで行け』(93年発表、98年に邦訳も出版された)ほか著書多数。現在、韓国を代表する人気女性作家である
きむふな[キムフナ]
韓国の誠信女子大学と同大学院で日本文学を学んだ後、専修大学大学院で日本現代文学を学び博士号を取得。母校などで日本文学を教える傍ら、日韓両国の文学作品の翻訳に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢子
19
辻仁成との、コラボ小説で、こっちは、女性の側からのものでした。日本史と韓国人の恋愛。占領されていた国の人たちの偏見や、自分たちの国の歴史など考えると二人のハッピーエンドはないのかなーと思いながらも、回り道をしても結ばれそーな二人!良かった!これから、ドラマも始まるので楽しみです。2024/01/20
桜もち 太郎
18
同じタイトルの辻仁成の作品に対する韓国人作家孔のアンサー的な作品。辻作品は日本人男性潤吾側から、孔作品は韓国人紅側から。辻さんの物語は独立しているが、孔さんの話は辻作品があってのもの。本作は紅の7年間の長い言い訳を聞いているようだった。潤吾を愛しきれない理由を、日韓の歴史的問題にすり替える紅の姿勢の不誠実さが目につき、読みながら腹が立った。物語の終わりは辻作品と同じ。結局は互いが素直に向き合わなければ、愛に深まりはないしタイトルの「愛のあとにくるもの」はないんだろうなと感じた。何となく不完全燃焼の作品。2025/02/05
えこ
15
作者も主人公の紅も韓国の女の人なので、少しだけソウル近辺の雰囲気を想像しながら読めました。紅のお父さんの日本人女性との過去の恋愛の方が切なかったです。2015/05/20
たむ
5
絶版なのでネットで取り寄せで購入。買ってよかった。紅が何を考えていたのかわかるのでより作品が深いものになった。読みづらかったり話が飛んだりするように感じる所もあったが、翻訳したものだからかもしれない2015/12/30
snow
4
言葉が見つからずに背を向ける男、無駄だとわかっていても考え付く限りの言葉を投げつける女。男を日本に、女を韓国に替えれば、恋愛がそのまま国際関係になる。 とても面白い本でした。そしてやはり、辻仁成さんのバージョンと一緒に読むと、面白さが倍増します。当然ながら、韓国語で書かれたものを翻訳されたのだと思いますが、翻訳者の方の日本語の選び方も素晴らしかったです。2017/12/06
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