内容説明
ミュージシャン、芸人、そして晩年は俳優として「生涯現役」にこだわり続けたいかりや長介。だが、その道のりは決して平坦ではなかった。二人の妻の死。男手ひとつでの子育て、ドリフターズ解散の危機、大根役者からの脱皮、突然の余命宣告、闘病生活…。再び舞台に立つ日を夢みて、最期まで闘い続けた姿を、息子の視点で綴った感動エッセイ。
目次
第1章 嵐が吹き荒れた幼年時代
第2章 新しい母との出会い
第3章 再婚と反抗期
第4章 解散危機と役者での再出発
第5章 がんとの壮絶な闘いの日々
第6章 親父の最期と旅立ちの時
著者等紹介
いかりや浩一[イカリヤコウイチ]
1969年、いかりや長介の長男として東京都に生まれる。明治大学卒業後、森永製菓株式会社に入社。営業部を経て、広告部に勤務。2004年より、株式会社ドリフターズ事務所代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アナクマ
27
長男による父親回顧録。後世への資料。◉全員集合が幕を閉じ「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」の一回目を家族そろって観て長介が一言「なるほどなあ…」。そこに込められた思いを聞き書きしてほしかったが欲張りというものか。知られざるエピソード群は興味深いが、実像はなかなか立ち上がってこない。身内を書くのは難しいのだろうね。◉自伝『だめだこりゃ』から引用された一節「私はいまだに四流のミュージシャン、四流のコメディアン、四流のテレビタレントにすぎない」が、にぶく銀色に光る。2019/03/10
オレンジ・スター
10
いかりや長介さんの闘病の話、1、2番目のお母さんとの死別の話、筆者であるご長男さんとすれば辛すぎます…。現在のように、男手一つでもなんとか子育てできる時代ではなく、ライフワークバランスなどもない芸能界で、家長として家庭を守るということは苦渋の決断の連続だったと思われます。しかし、裏ではお化け番組の構成、ネタ作り、大人気グループのリーダー。いかりやさんが、いろんな大きなものを背負って人生を走り抜けられたことがわかりました。その両面に振り回されたお子さま方ですが、それを受け入れた親子関係も素敵だと感じました。2020/10/31
miwapicco
10
読んだことあると思うんだけど、、 泣けたー。2020/04/19
尿酸値高杉晋作
9
ご長男、よくここまで描けたなあ。 自分なら無理だ。 身内の闘病を口にするのも正直避けたい。 しかし、いかりや長介さん、カッコよく生きてたんだなあ。2023/11/26
hiroshi
8
いかりや長介の自伝著作「だめだこりゃ」を15年ぶりに再読しようと思い、その前に手にした一書。離婚~再婚の背景、闘病生活のリアル。 浩一さんの父親観が随所に出てくるが、正直、長さん自身の語録や葛藤を描いて欲しかった気も。 それでも、ドリフ世代の自身には迫るものがある良書(著者である息子さんとは同世代)。 “全員集合”という時代の熱を知る人は読むと良いかも。2020/03/21