内容説明
転入生の瀬戸加奈は、クラス全員の冷たい視線を感じた。加奈が座ったのは“呪いの席”だったのだ。かつて、その席にいた生徒たちは、自殺したり、ノイローゼになったという。やがて始まった無言電話と、毎日送りつけられる不気味な写真。さらに、被害は加奈の妹にまで及んだ。激しさを増す嫌がらせの果てに、加奈が辿り着いた狂気の犯人とは。
著者等紹介
山田悠介[ヤマダユウスケ]
1981年東京都生まれ。2001年のデビュー作『リアル鬼ごっこ』(幻冬舎文庫)は五〇万部を突破し、若者の圧倒的な支持を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とろこ
63
父の転勤に伴い、転校してきた加奈は、出席番号から、空いている席に座ることとなる。しかし、その席は、「呪いの席」と呼ばれていた。なぜなら、かつてその席に座った生徒は、行方不明になったり、自殺したり、精神を病んだりしていたからだ。先の展開は容易に読めたが、犯人の心情は全く理解できなかった。単なる自己愛の塊ではないのか。操られるほうも、なぜそこまでいいなりになるのか。犯人の母親も理解不能。担任がいい人なのが救いだった。中高生向き、といった印象。2018/03/04
KAN
33
一気に読めます。あれこれ深く考えるひつようが無いので、楽に読めて暇つぶしになります。そういう本です。2014/12/13
mana
28
転校生の加奈が座ったのは、「呪いの席」…。最初はいい雰囲気だと思っていたけれど、だんだん変わっていくクラスメイト。市村とともに犯人を捜すときの臨場感、緊迫感。そして、土屋とその母親の狂気。悲しく、不気味な結末…。定番な展開だった。映画化しやすそうな作品だなと思っていたら、既に作られてました。映画のほうがおもしろいかも。ミステリーよりもホラー寄り。大人の方には向かないストーリーかなと感じました。2018/12/03
のりすけ
27
ホラーを期待してたら、サスペンスだった。黒幕に大きな驚きもなく…。ただ、思ってたよりは無茶苦茶な文体ではなかったので、つっかえること無く読めました。「それはしたらアカンやん」「怪しいやん」「疑うことを知りましょう」「孤軍奮闘は危険フラグ」を全部やってみる主人公たちには、もっと頭を使えよと思うぜ。会話文がワンパターンで、もうひと工夫を…と思うぜ。2018/06/04
あつぼう
26
微妙な小説です。「呪いの席」と言われてる席に座った人が自殺したり精神的に病んだりするから、どれぐらい怖い展開が待ち受けてるのか期待してたけど、かなり期待ハズレでした。イジメって枠を超えた陰湿なイジメやけど、そこに至るまでの過程が曖昧で矛盾点も多く物足りなく感じた。犯人の動機なども一昔前のミステリーに多用された動機やったから新鮮さも感じなかった。この著者の作品ってまだ2作しか読んでないけど2作ともラストがイマイチ。この小説に限って言うならばラストも使い古された手法でした。久しぶりに酷評してしまったかな(笑)2011/07/06