内容説明
京・知恩院の本堂回廊で、毎日寝転がっている女。「お釈迦さまに違いない」という者もおり世間の耳目を集めていた。菊太郎は図太い女だと呆れつつも、その正体を探ろうと知恩院へ足を運ぶ。彼がそこで目にしたのは、女に襲いかかる男たちの姿だった…。鯉屋の居候・田村菊太郎の名差配を描く表題作ほか全六編を収録。人気シリーズ第十集。
著者等紹介
澤田ふじ子[サワダフジコ]
1946年愛知県生まれ。愛知県立女子大学(現愛知県立大学)卒業。73年作家としてデビュー。「陸奥甲冑記」「寂野」で第三回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kazu@十五夜読書会
2
ハードカバー読了済み(文庫もダブル登録で、共読本に反映させる)公事宿事件書留帳シリーズ10巻。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色2012/11/08
こうよし
1
現代問題になっているようなことも、うまいこと盛り込んでいる。すべてこんな風にプラスに解決したらいいのに。2015/10/31
くぅ~ねる
0
他人が自分をどう見ているか。『世間の目』と云う言葉があるが、この本に収録された一編の中では『世間の鼓』と、少々趣の違った表現がなされている。あるお菰(乞食)の科白―『わしがこんなお菰の格好をしているさかい、わしを見た人はあんな響きようしかせえへん。けどもわしがええものを着ていたらまた別な鳴りようをするんや。ほんまに世間の鼓の響き方は正直なもんやわ。もっとも同じ打ち方をしたかてその人によって、出す音は違うのやろうけどなあ』とても印象深い表現方法で思わずため息が出た。2014/01/04
まゆ子
0
★★★☆☆2014/10/04
TM
0
宝塚図書館2023/04/14
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