目次
弟の行動に動揺を隠せない優希を悲劇が襲う。優希の実家が焼失。その焼け跡から母の死体が発見され、容疑をかけられた弟は失踪する。動転する優希を支えようとする笙一郎と梁平だが……。
著者等紹介
天童荒太[テンドウアラタ]
1960年愛媛県生まれ。86年「白の家族」で野性時代新人賞、93年「孤独の歌声」で日本推理サスペンス大賞優秀作、96年「家族狩り」で山本周五郎賞、2000年「永遠の仔」で日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
63
歯を食いしばって生きていくにはどれだけの強い精神力を強いられてきたのだろう。残酷すぎる真実。遂に語られた暗部の一端に文字を一気に追うことが躊躇われ、息苦しさにおもわず天を仰いだ。受け止めきれない裏切りと罪に、庇護されるべき子どもたちの心が壊れてしまっても何の不思議もない。暴かれていく罪の重さの分だけ彼女たちの人生が、記憶に刻み込まれていく。17年前の罪、17年後の罪…そして更なる悲劇が待ち受けていた3巻。なぜ人は過去を断ち切ることができないのだろう。不器用に慰め合う3人に自然と涙が溢れる。告白さえ罪深い。2022/07/31
tengen
62
優希の家が火事に、そして母の志穂が焼死体で発見された。現場で目撃された聡志が行方不明になる。憔悴した優希を笙一郎が匿い、粱平に連絡するが彼は刑事としてやって来る。屈折した思いを抱え。☆一時帰宅から戻った優希は飛び降り自殺を図る。嵐の夜、明神の森で優希・笙一郎・粱平の3人はそれぞれの胸の奥底にしまっていた苦悩を激白しあうのであった。2017/03/27
アマニョッキ
56
三人の告白までだいぶ時間がかかった気がするが、その時間が心の傷の重さなのだろう。人間は弱い。弱いなぁ。2020/05/05
金吾
52
○今現在において事件が起きている中、3人の過去のそれぞれの虐待が明らかになりました。親の行いのせいで子供が入院することに不条理を感じました。明るさがないままですが話がどう展開するのかが楽しみです。2021/08/10
aax74370
50
★★★★☆ 予想通りの壮絶な過去の告白。。。読んでいて辛くなる 幼少時代のお話ですね。。。物凄く重たい内容ですが、続きがきなるので 引き続き 4巻読みます。 2015/07/27