出版社内容情報
刑事たちの昭和は終わらない。
真犯人が見つかる、その日まで。
1974年に起きた一家惨殺事件。
未解決のまま50年――。
アパートで見つかった、一体の死体によって事件の針は再び動き出す。
嵐の夜、夫婦とその娘が殺された。現場には四人の実行犯がいたとされるが、捕まったのは、たった一人。策略、テロ、宗教問題……警察は犯人グループを追い詰めながらも、罠や時代的な要因に阻まれて、決定的な証拠を掴み切れずにいた。50年後、この事件の容疑者の一人が、変死体で発見される。
現場に臨場した藤森菜摘は、半世紀にも及ぶ捜査資料を託されることに。上層部から許された捜査期間は一年。真相解明に足りない最後の一ピースとは何か? 刑事たちの矜持を賭けた、最終捜査の行方は――。
感動、スリル、どんでん返し……。エンタメの妙味が全て詰まった、超ド級の警察サスペンス
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiᵕ̈
17
なんとも壮大で骨太で昭和百年に相応しい、読み応えある感動のゴリゴリの警察小説。昭和に起きた謎にまみれた二つの一家惨殺事件の真相を平成、令和へと跨ぎ、当時担当した刑事たちも次世代へと引き継ぎながらその解決を願い追っていく。DNA鑑定や防カメなど無かった時代の捜査から現在までの時代の変化や、記憶に残る懐かしい昭和史の事件の数々と絡ませながらの本作となっていて臨場感もあり、553pという中に出てくる人物たちの繋がりが明らかになっていく様に心臓が高鳴ってくる。事件の解決に真っ直ぐ向き合う警察の執念に胸が熱い。2025/08/23
yasuyuki suzuki
5
壮大なミステリーを読んでしまった。昭和、平成、令和の3時代をフルに活かして綴る謎解きのだと思いました。犯人がわからず謎が謎よぶ執念のミステリー、ラストのどんでん返しに魅了されてしまいました。こんなにも読み応えあった作品は他に類を見ませんでした。伏尾美紀さん私の中で定点観測の作家さんになってしまいました。あなたもぜひ読んで醍醐味ある作品を堪能して下さい。2025/07/07
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